私たちは、Sさんを先頭に来た道を登り始めました。すぐに息が上がってきます。
「ロープウェイの時間に間に合わなかったら、どうなりますか」
私は、はあはあと息を切らせながら、聞きました。
「歩いて降りるか……」
Sさんが言いかけたのを、「いや、無理です!」と即座に拒否しました。
「昼ごはんを食べた山荘に、泊まらせてもらいましょう」
私は、万一のときはそれしかないと思いました。ただ休日前で混んでいるため、きっと部屋は余っていないだろうから、床で寝させてもらうなどするしかないことも同時に覚悟しました。
「そうだね。まあ、間に合うかもしれないから頑張って急ごう。ロープウェイの時間を確認してみる」
無事に帰れるかの瀬戸際
Sさんはスマホを取り出して、再度調べ物を始めました。一刻を争うけど、16時と書いてあったけど、もしかしたら私の見間違いで18時までかもしれないし……。
「やっぱり16時か……」
落胆の声に私も落胆すると、
「いや、下りの最終は16時半って書いてある!」
「え!?」
「16時半なら、急げばきっと間に合うよ。頑張ろう」
よかった! ここで30分の余裕ができたのは大きいです。私たちは再び山の雪道を登り始めました。
どうして調子に乗ってハイスピードで降りてきてしまったのかと、後悔しながらしばらく無言で歩きました。やっぱり上りは苦しいです。でも、無事に帰れるかどうかの瀬戸際。限界まで無理をして歩みを進めました。会話をする余裕もないまま、黙々と歩みを進めます。
「あ、道標が見えた!」
苦しい息の下、地面をにらみながら歩いていた私は、Sさんの声で顔を上げました。道標が見えます。
「やった! スタート地点に戻った……」
よかった、なんとか頂上付近の分岐点まで戻れました。





















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