パンチくん人気で来園者殺到! 「市川市動植物園」飼育員たちの奮闘…56頭のサルがいる岩山の《"奥深き"住まい事情》

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飼育員らがサルたちの住まいに入っても攻撃されることは基本的にないが、リスクを減らすため、いつも一定の距離を保っている。

「サル山に初めて入ったときはかなり警戒されました。先輩から教わった通り、怯まず、干渉せずに過ごしています。サルにたまに怒られることもありますが、こちらが堂々としていると諦めてくれます」

市川市動植物園 サル山
野生のニホンザルは冬の時期は木の皮も食べる。そんな野生の食環境に合わせ、冬の時期は刈ってきた木を入れて木の皮や葉を食べさせている(撮影:尾形文繁)
パンチくん
先輩サルと木の葉を分け合うパンチくん(撮影:尾形文繁)

60頭近いサルが暮らすサル山を衛生的に管理するには、効率も大切になる。市川市動植物園の安永崇課長は「数を守りながら飼育を続けるために、どんな環境がベターなのかをいつも考えています」と語る。

近年、アニマルウェルフェア(動物福祉)の観点から、土や木などを備えた実際の「山」のようなサル山にリニューアルする例も増えている。費用がかかるため、施設によって対応できることとできないことは当然ながらある。

しかし一概に「『岩山だから環境が悪い』とは言い切れない」と安永さん。

もし地面がコンクリートではなく土なら、きれいに洗い流すことは難しい。日当たりが悪ければ、土は乾きにくく、汚れたままになってしまうという。土にもコンクリートにもそれぞれ良さはあるが、敷地の広さや日当たり、動物の生態、頭数などによって最適な環境は変わるのだ。

新たな施設「おさるーむ」が誕生

さて、サル山の近くには、この春、新たな展示施設が完成した。その名は「おさるーむ」だ。

モンキーゾーンと呼ばれる小型のサルのエリアに作られた共有放飼場で、ボリビアリスザルとエリマキキツネザル、マンドリルが日替わりで使う。縦10.3メートル、横3.6メートルの空間には、土や木もあり、サルがのびのび過ごせるように工夫されている。

市川市動植物園 おさるーむ
新施設「おさるーむ」。写真はオープンを控えて準備中の頃(撮影:尾形文繁)
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