商談で場が凍る…「自分語り」が絶対NGな理由 失敗例と改善策をご紹介 「相手基準」の話し方を意識しよう
初対面でまだ信頼関係がなく、相手が「ちょっと話を聴いてみたい」と思ってくれている段階でプレゼンしなければならないときに大事なポイントは、「相手の関心事は何か」を知り、そこから出発することです。
私が中国で仕事をしていたときのことです。日本のメーカーが中国企業から呼ばれ、40枚ほどの分厚いプレゼン資料を持ってきました。中国側は、自分たちが購入を検討している商品の中国国内での納入実績を詳しく知りたくて呼んだのです。
その日本のメーカーにとっては、初めての商談ですから気合が入っていたのでしょう。先に示した例のように、会社概要の説明から始まり、沿革や商品構成の話へと続けていきました。もしもこれが、初めて顔を合わせる個人同士だとしたら、「自己紹介が長すぎる」のと同じ状況です。
「私が知りたいのは、あなたの会社の実績です」
しばらくすると、中国企業の部長がイライラした様子を見せ始めました。ほかの出席者も「まだ自分には関係ない話」と思っている様子で、スマホを見ている人もいます。プレゼンしている営業担当者ひとりが空回りしている状態でした。すると、イライラしていた部長が、ついにこう言ったのです。
「私が知りたいのは、あなたの会社の実績です。当社と同じ業界への納入実績を説明してください」
あわててページを繰って、中国の工場への納入実績一覧を映す営業担当者。中国企業からの出席者は、そのページを見ながらいくつか質問し、15分程度の質疑応答があったのち、発注の手続きを進めることで会議は終了しました。
結局、プレゼンで必要だった資料は、納入実績を記した1枚だけ。作成やコピーなど、準備も大変だったはずです。私はこのシーンを目(ま)の当たりにして、「相手が本当に欲しい情報は何かをつかんで、それをズバッと提供することが大事だ」と思いました。



















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