「サルの群れ入れは難しい」 世界中から来園者殺到…人気の子ザル《パンチくん》飼育員が語る「"誤解されている"現実」
もちろんぬいぐるみだけでは補えない身体的な接触と安心感もある。担当者はどのようにパンチくんに接していたのだろうか。
「僕たちのゴールはパンチを群れに戻すことです。接触を大切にしながら、人間との距離を近づけすぎないように気をつけていました」
人に慣れすぎてしまうと、のちの群れ入りに影響がでる。人への過剰な依存を避けるためにぬいぐるみを使い、ミルクを与えるタイミングで飼育員がしっかり接触する時間をとることに決めた。
「パンチはお母さんがいないことの寂しさをこちらにぶつけることもあり、ミルクの時間は距離を保ちつつ、パンチとしっかり触れ合うようにしていました。また、パンチの筋力をつけるために、しがみついている腕をできるだけ大きく動かすなど、運動もさせていました」
ぬいぐるみから離れる時間が徐々に増えているが、ほかのサルに怒られた後や寝るときなどはぬいぐるみをそばに置いているという。また、給餌の時間になるとパンチくんは飼育員にかけよってしがみつき、そのまま餌やミルクの補助も続いている。
群れに戻すことは非常に難しい
パンチくんが群れに入ったのは、生後5カ月の1月19日。群れで唯一の0歳だ。約半年遅れて群れのルールを覚えている。
「パンチは人に育てられたため、今まさに学んでいるところです。例えば、ほかのサルに目を合わせて近づいてしまうと警戒され、押さえつけられたり軽く噛まれたりすることもあります。
人間から見ると『あんな小さい赤ちゃんを押さえつけてかわいそう』となりますが、群れの中ではよく見られることです。ほかの子どものサルも同じようにされていますし、むしろパンチは手加減されているのかなって。パンチは大きなケガなく元気にしていますよ」



















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