「サルの群れ入れは難しい」 世界中から来園者殺到…人気の子ザル《パンチくん》飼育員が語る「"誤解されている"現実」
「通常、人工哺育であれば別室に用意した保育器に入れて行いますが、今回はサル山の中ですべて行うやり方を試してみることにしました」
ほかのサルから隔離せず、最初からサルの世界の中で育てるということだ。これは実は、パンチくんが真夏に生まれたからできたことでもある。
ニホンザルが過ごす場所は、岩山のある放飼場と屋内にあり、サルたちは24時間、外と中を自由に行き来できる。
出産の多い春から夏の初めの時期は、夜間に冷え込むため保育器が必要となるが、真夏に生まれたパンチくんは冷え込みの心配は不要だった。最初からほかのサルと隔離せずに育てることができたのだ。
「ミルクのときだけ舎内の別室で与え、またサルのいる空間に戻す。母親が何かのタイミングで拾ってくれたら、と試しながら人工哺育を進めていきました。パンチの体力があったことも大きかったです」
ちなみにパンチくんの名前の由来は、ルパン三世の作者、モンキー・パンチさんだ。海外の人も呼びやすい。
ぬいぐるみは「人への過剰な依存」を避ける目的もある
人工哺育ではぬいぐるみも大きな役割を果たしている。
ニホンザルの赤ちゃんは親にしがみつく習性があり、タオルやぬいぐるみはその補助の役割を持つ。さらに人への過剰な依存を避ける目的もあるという。パンチくんにとっては、その相棒はIKEAのオランウータンのぬいぐるみだ。
「人工哺育を始めた頃に、園にあったぬいぐるみを集めてパンチの反応を見ることにしました。ペンギンやキリンのぬいぐるみ、いろいろな太さに巻いたタオルも用意し、その中で毛足が長く掴みやすかったのがIKEAのぬいぐるみです。僕らも、あのぬいぐるみがいいねとなりました」



















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