「教育コストを売上に」?社員の研修施設を"稼げる店舗"に変えた、岐阜タンメン「ラーメン+半チャン500円」のカラクリ
さらに同社は、顧客ニーズを探る実験店舗「ニーズ軒」を2022年にオープンしている。ここでは新メニューやサービスを試験的に導入し、来店客の反応を直接検証する。一般的なチェーン店が本部主導で商品開発を行うのに対し、「ニーズ軒」は現場で仮説と検証を繰り返す点が特徴的だ。
こうした取り組みに共通するのは、「まずやってみる」という姿勢である。社会貢献や商品開発、人材育成など目的は異なるものの、店舗を実験の場として活用しながら改善を重ねていく経営スタイルが見えてくる。
今回のトレーニングセンターもまた、その延長線上に位置づけられる。教育を現場に組み込み、営業そのものを学びの装置へと変える発想は、同社が積み重ねてきた実験的取り組みの集大成ともいえるだろう。
実店舗で学ぶ3カ月の育成プログラム
「中華そばとチャーハントレーニングセンター」がオープンしたのは2025年11月。その名称通りトレーニング施設だが、一般的な研修施設とは大きく異なる。岐阜タンメンBBC教育部マネージャーの森晴彦さんはこう説明する。
「新入社員が調理や接客の基礎を学ぶためのトレーニング店舗で、最大の特徴は、あえて実際の営業店舗として運営している点です。リアルなお客様を相手に学んだ経験がいちばん記憶に残ります。シミュレーションでは得られない学びがあります」
研修施設では、想定された状況の中で練習することが多い。しかし実店舗では、オーダーの集中や予期せぬトラブルなど、現場特有の出来事が日常的に起こる。そうした緊張感そのものが教育になるという考え方だ。失敗してもその場で改善を重ねられる点が、実店舗型研修の強みである。
研修期間は3カ月。段階的に設計されている。
1カ月目は基礎習得期間としてホール業務を中心に店舗全体の流れを理解する。同時に営業終了後には座学も行われ、経営理念や社会人としてのマナーを学ぶ。調理未経験者も多いため、厨房機器を使ったマンツーマン指導も行われるという。
2カ月目になると教育方針は大きく変わる。トレーナーが店舗を離れ、新人だけで営業を任される日が設けられる。





















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