塾・習い事にお金をかけすぎるのは「無意味」?塾なしで東大推薦入試合格の息子を育てた母が考える「迷った時のルール」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

子ども時代に思考力を育むには「遊ぶ時間」が重要である、ということは一般的にもよく知られる。

夏は日も高く、外で遅くまで遊んでから帰宅するため、食事・入浴を済ませると算数を学習する時間がなくなることも多かった。しかし、喜田さんはあくまでキリ君の気持ちを最優先した。「そこで無理やり机に座らせて『算数=楽しくない時間』と思わせてしまったら、意味がないですからね」。算数やらない?と声をかける際は、キリ君が本を読み終わったタイミング、テレビをちょうど見終わったタイミングなどを見計らった。

「どんなことでも、きっと彼のやりたいタイミングがあると思うんですよね。だから、いきなりこちらの都合で『◯◯しなさい!』という声かけはしたことがないと思います」

「私は私、息子は息子」という線引き

喜田さんの根底には一貫して、「私は私、息子は息子」というはっきりとした線引きがある。親子関係は心理的・物理的にとても近い関係で、曖昧になりやすい。しかしここが曖昧だと、親は自分の期待を子どもに投影してしまいがちだ。

喜田さんは「息子が小さい頃は、私も専業主婦だったしずっと一緒にいたけれど、心はベッタリではないというか。今も一緒の空間にいてもお互いに全く干渉し合わないんです。ずっとそういう感じ」と話す。

一緒に住んでいる「げんき」君と(筆者撮影)

心の境界線を引くことは、人間関係で適度な距離を保つために重要なスキルの1つだ。喜田さんは、元々このスキルが身に付いていたタイプだったと考えられる。その結果、キリ君は「親から尊重されている」という感覚をつねに保ち続けながら、自分自身でも才能の芽を育てることができた。そこには「親の期待に応える」というような思惑は全く見当たらない。

「なぜやらないの? なんで忘れちゃったの?と問いただしたところで、子どもは『わかんない』というだけですよね。怒ると余計に英語も算数も嫌いになっちゃうから、怒っても仕方ないと思っていました。そういう時は『どうしたら記憶に定着するかな』と、工夫できることがないか考えるようにしていたと思います」

次ページ「自分の期待を子どもに押し付けていないか?」
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事