幼児への「早期教育は正解」か?お金・学歴・海外経験なしで純国産バイリンガルの息子を育て上げた母がもらった「答え」
高校卒業後は、知り合いの紹介でデザイン事務所に就職した。グラフィックデザイナーのアシスタント業務だったが、「社員の人たちがものすごく忙しそうで、私には絶対に無理だと思ってすぐ辞めました」。その後はバイク便のアルバイトで生計を立てていたという。
「ちょうどバイクの免許を取った時期で、もっと運転が上手になりたいと思っていたんです。バイク便ならお金も稼げるしちょうどいいじゃない!って。あまり何も考えてなかったですね(笑)」
親の焦りは「子どもに求めすぎている」
その後は結婚して専業主婦に。子どもが生まれてからは、「親の働きかけ不足で子どもの才能の芽を枯らすようなことはしたくない」という気持ちが湧いた。とはいえ、「とりあえず勉強ができて損をすることはないだろう。もし英語が話せたら便利だろうなあ」程度で、あまり意気込んではいなかったという。
赤ちゃんの頃は、日本語でたくさん話しかけた。そして2歳10カ月頃からおうち英語を開始。英語アニメの音声を録音してかけ流したり、読み聞かせをしたりしただけでなく、日常生活の中でも、自分が知っているレベルの英語で話しかけるようにした。例えば「歯を磨いてね」という場面で”Brush your teeth.”と言う、「そうだね」という場面で”I think so.”と言う、などといった具合だ。
ちなみに、喜田さんがおうち英語を進めるうえで最も留意したのは「英語よりも日本語の遅れがないかどうか」。なぜなら日本で暮らす以上、母国語が遅れることで学習や人間関係構築において不具合が生じやすいからだ。
喜田さんは英語について、日本語と同じで「勉強」して覚えるものではない、と認識していた。そのため、「今から英語やるよ!」と勉強の時間を設けたり、「このフレーズを覚えて!」と繰り返し言わせたりするような方法は一切しなかったという。
「赤ちゃんが親の言葉を聞いて自然に日本語を覚えるのなら、きっと英語も同じで、日々インプットしていればそのうち自然に覚えていくんじゃないか、と思っていました。そもそも幼児に『はい、英語を勉強して! フレーズ言ってみて!』なんて言っても到底無理です(笑)。幼児は遊ぶことはしても、勉強はやりませんから」
幼いキリ君が「きかんしゃトーマス」に興味を示しているのを見て、喜田さんは英語版のトーマスのテレビや絵本を与えた。なるべく本人の興味とかけ合わせながら、日常の中に徐々に英語を溶け込ませていったのだ。
筆者はこれまで、日本で英語を話すには勉強や習い事で学ぶのが当然、というイメージだったため、目から鱗が落ちる思いがした。著書の中でも、おうち英語をする親の悩みに対する喜田さんの回答は秀逸だった。
それでもあえて「当時、早く英語を話せるようになってほしいと思ったことはないのですか」と質問すると、喜田さんは首を振って「英語を喋れるようになっていい(ことがあるかもしれない)のは彼で、私には関係ないから」と笑った。
後編では、親子間の「心の境界線」を保つことの重要性や、教育費用に対する喜田さんの判断基準、ブログの大炎上がきっかけとなった自身の転機などについて紹介する。
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