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「育児する男性が褒められる」への違和感—小説家・白岩玄氏が問う、男女それぞれの生きづらさの正体

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女性もカヤの外ではない。

「議論をする夫婦はたくさん知っていますが、対話する夫婦は少ないように感じています。議論と対話の一番の違いは、自分を顧みるかどうか。悩みを相談するには、感情を客観視し弱い自分を人に見せなければなりません。でも、感情にふたをする習慣がつくと、そもそも自分の感情が何だったのか、よくわからなくなってしまうんです」(白岩氏)

そうした自身の成長過程が、小学2年生の息子やその友達を観(み)ているとよくわかるという。

男らしさを誇示する「マチズモ」の道を外れ、男性が父親や夫として家族と向き合い、心から助け合って生きていくのに必要なのは何か。

「自分が何を我慢してきたなど、育ってきた過程を振り返り、本当はどう育ててほしかったのか、どんな風に生きたかったかを問い直すことが、結果的に行動を変えると思う。作業的に育児をするだけでなく、次の時代にどういう親であろうとするのか、何を引き継がせず、何を続けるかを考えることが有益」と話す。

手を差し伸べあう社会へ

白岩氏の話は、父親論を超えて男性の生き方全般、そして大人全体に通じる内容なのではないか。夫婦が向き合わない傾向の強さは、前記事で取り上げた「育児119」の石黒和希氏も語っていた。

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小説の父親2人が助け合い、周りの声も聴き助けも借りながら子育てをしたように、私たちもまず家族に、それから周りに怖がらずにSOSを発信することで、苦難を乗り越えられる、あるいは折り合いをつけられるようになるのではないか。

恭平がまず章吾に声をかけたように、誰かにSOSを発信すること、そのためにはまず自分が困っていると認識すること。育児は1人や2人の大人だけで、やり切れるものではない。

その現実を素直に認めて助けを借りること。周りも、できる範囲で手を差し伸べること。もしかするとそうした行為の積み重ねが、人を大人に成長させてくれるのかもしれない。

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