「快活CLUB」「FiT24」「アニヴェルセル」も…AOKIが「スーツの会社」なのに異業態を次々と成功させられた"3つの要因"

✎ 1 ✎ 2
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
文化として定着した「効率的な清掃」

前編でも触れたが、快活CLUBは「暗い・汚い・臭い」というネットカフェの負のイメージを払拭することで、新たな顧客層を獲得し、成長につなげてきた。しかし、500店舗という規模でその清潔感を維持し続けるのは、並大抵のことではない。

清掃オペレーションが全業態で活きる

それを可能にしているのが、AOKIグループに根付く「清掃を効率的に行う文化」である。「綺麗に掃除をする」という単純な話ではない。「どのタイミングで、どの動線で清掃を行えば最も効率的か」といったオペレーションが、パート店員やアルバイトスタッフでも実行できるよう標準化されている。

清掃の様子
顧客入替時の清掃・除菌の徹底、定期的な巡回清掃を実施。特に鍵付完全個室においては、「清掃終了カード」の設置がルール化されている(写真:AOKI-HD)

「直営だからこそ、クリンリネスの基準を全店で徹底できる。それが質のバラつきを抑えています」(田村社長)

清掃はコストではなく、顧客満足を支えるインフラ。この思想が当たり前に現場の隅々まで行き渡っているのだ。

技術を支える「おもてなしの心(ホスピタリティ)」

そして、これらの仕組みの根底にあるのが、AOKIが創業以来何よりも大切にしてきた「おもてなし」の精神、すなわち「ホスピタリティ」だ。

AOKIは、ファッション業界でいち早く、ファッション知識や商品提案力を身に付けた販売員を育成する「スタイリスト」制度を取り入れ、接客文化を支えてきた。グループ独自の研修で培われた専門知識とホスピタリティが、店舗の枠を超えて生かされている(写真:AOKI-HD)

スーツのフィッティングを介して、顧客の悩みに寄り添い、人生の節目を支えてきたという基盤がある。そこには、AOKI-HDの共通のグループコンセプトである「人々の喜びを創造する」というアイデンティティが、業態が変わっても受け継がれている。

田村社長は、接客力の重要性を説く際、常にこのホスピタリティを強調する。

次ページユニークな「季節ごとの人材トレード」
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事