アメリカのエネルギー自立という悲劇 "最強の産油国"の独善が、日本の生命線「ホルムズ海峡」を窒息させる
しかし、サウジアラビア自身も財政難に陥り、戦略を転換。同じく低価格に苦しむロシアのプーチン大統領と手を組み、2016年に「協調減産」を行う歴史的な合意を結びました。これが現代の石油価格を決定づける最強のカルテル「OPECプラス」の誕生です。
これにより世界の石油地政学は、アメリカ(価格の天井を守る力)、サウジアラビア(価格の底を作る力)、ロシア(両者に影響を持つソロプレイヤー)という、三つ巴の「新・三極体制」へと移行しました。
シェール革命によってアメリカは「エネルギー自立」を達成しました。しかし、これで「中東の石油」が重要でなくなったかというと、まったくそんなことはありません。
日本は依然として中東の石油に依存
なぜなら、アメリカは自立しても、アメリカの同盟国である日本、韓国、そしてヨーロッパ諸国は、依然として中東の石油に依存しきっているからです。さらに、世界最大の石油「輸入国」の座はアメリカから中国に取って代わり、中国もまた輸入の大半を中東に頼っています。
中東、特にペルシャ湾岸地域は、現在もアジアとヨーロッパの「生命線」であり続けています。そしてこの生命線には、たった一つの「急所」が存在します。
それが、ペルシャ湾とインド洋(オマーン湾)を繋ぐ、幅わずか数十キロの狭い海峡、「ホルムズ海峡」です。





















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