「奨学金で専門学校に通えていなかったら、海外赴任は100%ありえなかったと思います。もし奨学金がなくて専門学校に通えていなかったら、私はここにいなかったと思います。そういう意味では、奨学金を借りられたことには、とても感謝しています」
とはいえ、両手を上げて今の奨学金制度に賛成しているわけではない。日本学生支援機構(JASSO)頼みの現状は改善していくべきだと考えている。
「日本も経済が弱くなってきて困窮層が増えているため、JASSOは給付型奨学金をもっと充実すべきです。それだけでなく、地方自治体や企業のように何年か働くことで、いくらか奨学金を肩代わりしてくれる制度が広がるといいと思います。すでに、奨学金の代理返還制度も取り入れている企業も増えていると聞きますが、どんどんそういう方向に進むといいですよね」
問題なのは「奨学金を借りざるを得ない現実」
3月2日、国会で提案された奨学金返済額の一定割合を所得控除する「奨学金返済減税」について、高市早苗首相は「奨学金制度の観点からは、奨学金の貸与を受けなかった方との公平性や、必要のない奨学金を借りるといった“モラルハザード”が起こる可能性(がある)」と発言した。
「必要のない奨学金」は誰が決めるのだろうか? 少なくとも、これまでこの連載に登場してくれた奨学生たちは、奨学金がなければ未来を変えることができなかった。
この国の首相の認識もそうだが、奨学金制度そのものを悪く言うよりも、奨学金を借りざるを得ない現実を変えなくてはならないと考えるべきだろう。
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