近くでちょっとだけ斜面を滑る練習をしてきます、というSさんと別れて、私は数メートル先にある山小屋「ヒュッテ入笠」の様子を見に行きました。入り口前に、7~8人並んでいるのが見えます。
ここで締め切りまーす
「ランチ食べる方いますかー」
山小屋から店の人が出てきて、声を上げています。
「ここで締め切りまーす」
え!? もう!?
「はい! 私たち食べます! もう1人いて、2人です!」
慌てて手を挙げて、列に駆け寄りました。
「お2人ですね。じゃあこれ、整理券です」
「10」と番号が書かれた整理券が私に手渡された直後、「閉店」の看板が出されました。危なかった! お昼食べ損ねるところだった!
私は胸をなで下ろして、店の前にあるいすに腰掛けてSさんに事情をLINEしました。目の前に座っていた女性が、「かなり待ちますよ。私、もう30分くらい待っています」と話しかけてきました。
「そんなに。人気なんですね」
私たちが話していると、Sさんがやって来ました。
「ギリギリ間に合ったんですか」
「はい。食べる場所、ほかにないし、私だけ先に来てよかったですよ」
「まだお昼前なのに。前にもここ来たことあるけど、平日だったからすんなり入れたのかな」
何にしてもよかったよかった、と幸運を喜びました。




















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