JR東海「リニア新幹線工事」沿線各地で新たな局面 山梨で駅舎、神奈川でトンネル、静岡で協定締結

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3月11日には品川―名古屋間の6駅で唯一未着工だった山梨県駅(仮称:山梨県甲府市、中央市)の起工式が行われた。神奈川県駅と異なり、地上に設けられる。延長約1200m、高さ約32m。4階建ての巨大構造物となる。ホーム2面、線路4線という構造は神奈川県駅と変わらない。工期は2031年12月までの予定だ。

県によれば、リニア開業後の山梨県駅は東京都心から約25分、名古屋から約45分で結ばれる。それだけではなく、駅は中央自動車道に直結するスマートインターチェンジ(SIC)や新山梨環状道路にも近いことから交流可能な範囲が拡大し、鉄道と道路を組み合わせた波及効果は広域に及ぶ。駅は自動車との結節を重視し、交通広場を設けてSICと直結させるほか、パークアンドライド機能とつながる動線を設ける計画だ。

起工式で挨拶に立った長崎幸太郎知事は「山梨県のポテンシャルを最大限に引き出すために停車本数の十分な確保を実現していきたい」と述べた後に、県が検討を進める新交通システム「富士トラム」によって山梨県駅と富士山を直結させる構想についても改めて意欲を示した。

リニア中央新幹線 山梨県駅 起工式
リニア中央新幹線山梨県駅の起工式=2026年3月11日(記者撮影)

甲府駅とのアクセスはどうなる?

起工式後の囲み取材で甲府市の樋口雄一市長は富士トラムへの期待について「構想としては知事のご挨拶にもあったが、詳細についてはまだつまびらかにされていないので、今後情報をしっかりと共有していきたい」と語るにとどめたが、「山梨県駅が富士山に向かう新たなゲートウェイになるのは間違いない」としたうえで、「既存の甲府駅や身延線とのアクセスについても期待をさせていただきたい」と述べた。

リニア中央新幹線 山梨県駅 起工式 予定地
リニア中央新幹線山梨県駅の起工式会場。駅予定地から東京方面を望む(記者撮影)

甲府駅と山梨県駅は約7km離れており、朝夕の道路が混み合う時間帯は車で30分程度かかる。山梨県駅に最も近い在来線の駅は身延線の小井川駅(中央市)である。小井川駅は無人駅で利用者も決して多くないが、リニア開業後は在来線との結節機能という役割が期待される。それだけにアクセス手段の構築が重要になる。

中央市の望月智市長は「山梨県駅と小井川駅をつなぐアクセスはこれからの議論になってくるが、交通の結節機能として重要な役割を果たす。県と協議しながら取り組んでいきたい」と述べた。そうなれば駅周辺を整備する必要も出てくるが、この点について望月市長は「具体的な構想はないが、JRとも協議していきたい」と述べた。また、「身延線が単線でいいのかという問題もある。どういう利用ができるのかについても検討していきたい」と述べた。

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