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ライフ #ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―

結婚をしても子どもが産めない…「巨額の子育て予算」が少子化対策に結びつかない残念な実態

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  • 荒川 和久 独身研究家、コラムニスト
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しかし、速報値で明らかになった2025年の出生数見込みは、中位推計の74.9万人には遠く及ばず、最悪ここまで以下には下がらないだろうという低位推計の65.8万人をわずかに上回る程度です。そう考えるととても「良い兆し」とは言えないわけです。

もちろん、出生数が伸び悩んでいる要因には、2020〜2022年にわたって続いたコロナ禍の影響もあります。結婚の延期を余儀なくされただけではなく、若者にとっては、そもそも貴重な出会いの機会を奪われた「恋愛ロックダウン」期間でもありました。本来、婚姻と出生の丘ができるはずだった時期にこれがあったことで、推計32万組の結婚と45万人の出生が失われたと推計できます(参照→32万組の結婚が失われた結果…「出生数過去最少70万人割れ」を騒ぐ人に欠けている視点)。

東京の婚姻数は2年連続の増加だが…

とはいえ、そんな中で、速報値の都道府県別では、東京と石川だけは婚姻も出生もダブルでプラスでした。特に、東京の婚姻数は2年連続の増加で、2025年は前年比4.8%増。

都が発表した「都における出生数・婚姻数の増加に関する見解」では、2024年から25年にかけて増えた全国の婚姻数5657組のうち、7割を占める3911組が東京であるデータを提示し「東京が出会いの場となっており、全国の婚姻数増を牽引」と記しています。

確かに、数字はその通りなのですが、その解釈には留意が必要です。東京の婚姻数構成比が大きいのは、結婚適齢期人口が多いことと、逆に言えば、東京以外のエリアの婚姻数が増えていないため、結果として東京の構成比が高まっただけかもしれないからです。

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【東京の未婚率は全国トップクラス】

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