アストンマーティン「S=Sport」ではない意義とは? 「ヴァンテージS」「DBX S」の発表会で聞いたその中身

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最大市場のアメリカでは、関税の影響が(英国製品は10%と優遇されているものの)販売台数に出ている。そこにあって、主力車種のDBXの商品力を、ここで紹介したとおり強化したのは英断だ。

アジアパシフィックおよび中国を担当するリージョナルプレジデントのカール・ベイリス氏(写真:Aston Martin Japan)

性能を上げ、繊細なチューニングでドライブフィールを向上。さらにオプションの幅を拡げ、オーナーのプライドをくすぐる戦略をとる。

「デザイン、クラフツマンシップ、贅沢な素材使い、そして性能すべてを向上させ、これまで以上のレベルに達することに注力しました」

ヒューズ氏は、Sモデルの意義を語る。

「同時に、AMR(アストンマーティンレーシング)とともに、モータースポーツ活動を熱心に続けてきたその成果を、製品に生かしているのです」

ベイリス氏の言葉に耳を傾けていると、まもなく日本にも上陸するという「DB12 S」を含めて、計画は奏功しそうに思える。

本国ではすでに発表されている「DB12 S」(写真:Aston Martin Lagonda)

ハイブリッド化の時代にありつつ

ひとつ気になるのは、量産車が(プラグイン)ハイブリッド化されていないことだ。

「いまのところは、顧客の興味はエンジン車のほうに向いたままです。アストンマーティンに期待されるのは8気筒、さらに12気筒エンジンの走りです」

そのうえで「あえて言わせてもらえば」と、ベイリス氏は続ける。

「たとえばBEVにもかなりパワフルなモデルがありますが、フィーリングは8気筒や12気筒に敵わないと思っています」

とはいえ、「もちろん、BEVに背を向けているわけではありません」とベイリス氏はつけ加えた。

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「ヴァルハラのパワーユニットはプラグインハイブリッド化されたV8ですし、量産モデルのハイブリッド化は段階的に実施していく計画です」

太陽の照っているうちに干し草を作れ、とはイギリス人が言うこと。いまはまだアストンマーティン肝煎りの多気筒エンジンを楽しんでいてほしい、ということか。

【写真】ファインチューニングが施されたアストンマーティン「Sモデル」
<アストンマーティン・ヴァンテージS>
ボディサイズ:全長4495mm×全幅1980mm×全高1275mm
ホイールベース:2705mm
エンジン:3982cc V型8気筒ターボ
最高出力:500kW/6000rpm
最大トルク:800Nm/3000〜6000rpm
最高速度:325km/h
0-100km/h加速:3.4秒
駆動方式:後輪駆動
本体価格:2760万円

 

<アストンマーティン・DBX S>
ボディサイズ:全長5039×全幅2170×全高1680mm
ホイールベース:3060mm
エンジン:3982ccV型8気筒ターボ
最高出力:535kW/6250rpm
最大トルク:900Nm/3000〜5250rpm
最高速度:310km/h
0-100km/h加速:3.3秒
駆動方式:全輪駆動
本体価格:3590万円
小川 フミオ モータージャーナリスト

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おがわ ふみお / Fumio Ogawa

慶應義塾大学文学部卒。複数の自動車誌やグルメ誌の編集長を歴任。そのあとフリーランスとして、クルマ、グルメ、デザイン、ホテルなどライフスタイル全般を手がける。寄稿媒体は週刊誌や月刊誌などの雑誌と新聞社やライフスタイル誌のウェブサイト中心。

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