なぜこのような見方が重要かというと、今後の見通しが、これにより、はっきりするからだ。いつまで戦争は続くか? イスラエルが満足するまでである。したがって、空爆しつくしても、地上兵が、潜んでいるテロリストたちを一掃するために、戦争を続ける。これはきりがない。だから、かなり長期化するだろう。アメリカはこの中で、アメリカ世論の圧力に押されて、どこかで打ち止めとなるだろう。空母などをとどまらせ、イスラエルを後方支援するかもしれないが、後はイスラエルが満足するまで、ということになろう。
一方、イランおよび関係の深いテロ組織たちは、相当戦力ダウンが進んでおり、ほとんど抵抗はできないから、実質的な戦争はそれほど長くはない。しかし、イスラエルは続ける。そうなると、反撃手段は限られてくる。徹底したテロとなろう。
現時点でも、オマーンを含む、そのほかの中東地域、しかも米軍とは直接関係のない民間施設も攻撃している。これは、米軍施設の防衛力が高く、歯が立たず、攻めようがないから、いわば八つ当たり、苦し紛れに手当たりしだいというところだ。
戦乱は今後各地で拡大する
イランにとって有利ではないが、もはや、イスラエルによる圧倒でイランが滅ぶのにも等しいから、理屈抜きで何でもやるだろう。となると、テロも決死の捨て身のものとなろう。となると、想起されるのが、2001年の「セプテンバーイレブン(9月11日の同時多発テロ事件)」である。あれから、何も変わっていない。それどころか、悪化している。アメリカの覇権という確固たる秩序がもはやなくなっているから、01年当時よりも、世界の戦乱は複雑化、泥沼化し、中東はアナーキズムの世界に逆戻りし、それが深刻化するだろう。
そして、これは、世界に広がる。ロシアの例を持ち出すまでもなく、いったん武力で現状変更がありとなれば(ロシアのクリミア併合を止められていない欧米、そして安倍晋三首相時代、ロシア寄りの姿勢が何より悪かった)、世界中で、ドミノ倒しのように、戦乱は拡大するだろう。いや、もうしている。これが加速する。
実際、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、核弾頭を増やすと宣言した。これは、欧州だけでなく、南アジア、中央アジアにどんどん広がるだろう。中南米もこのままではすまないだろう。となると、実は相対的には最も静かな武力衝突地域(中国の静かに拡大する「忍び足戦略」)である東アジアも、直接的な武力衝突が起きることになるだろう。
となると、実体経済、株式市場への影響はどう考えればよいのか。日経平均株価は3月3日に前日比1778円安、4日は同2033円安となった。これは、ホルムズ海峡封鎖されたというニュースにより、原油が高騰したことなどからの反応だ。





















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