交通事故ゼロ社会は、本当にやってくるのだろうか。
2025年の交通死亡者数は2547人。交通戦争と揶揄された1970年の1万6765人をピークに減少してきたが、ここ数年は下げ止まっている状況だ。
背景には、高齢者の横断歩道以外での道路横断、自転車のながらスマホ運転、カーシェアの拡大で運転に不慣れな人の増加など、さまざまな要因があると考えられる。
そうした中でホンダは、子会社の本田技術研究所本社や主要研究施設がある埼玉県和光市で、ホンダ所員、和光市職員、さらに市民が日常生活の中で参加する画期的な試みを始める。
ざっくり言えば、クルマ、バイク、自転車、人がスマホアプリを通じてつながり、そこから得たデータをホンダ独自の自動運転技術と運転支援システム技術で瞬時に解析して、互いに事故のリスクを検知できるシステムだ。
「我々の本社がある、特別であり身近な自治体」で
舞台となる埼玉県和光市は、市の東側に東京都板橋区、南側は練馬区と隣接しており、和光市駅には、東武鉄道と東京メトロ有楽町線と副都心線が乗り入れる。池袋や渋谷に1本で移動できる、東京のベッドタウンだ。
また、ホンダは1952年に和光市白子に2輪製造の白子工場を設立。また、同施設内にホンダから分社した本田技術研究所が1960年に開設されたという、ホンダの歴史が刻まれている土地でもある。
そのため、2月26日「先進安全技術および自動運転技術の実証実験に関する協定」の締結式に出席した本田技術研究所 代表取締役社長の大津啓司氏は「和光市は我々の本社がある、特別であり身近な自治体」だという点を強調した。
和光市の柴崎光子市長は「長年、和光の地で世界のモビリティ進化を牽引してきたホンダと連携できることは、わたしたち市民にとって大きな誇り」と挨拶した。
では、具体的にホンダは和光市でどんな実証実験を行い、これが将来的にどのような社会変化を生む可能性があるのか。順番に見ていこう。





















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