「映画のジャイアン」に騙される人は判断を誤る…異端投資家が教える"本質を見抜く"減点思考→絶対に120点をつけてはいけない理由

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データに基づいた減点思考で企業を評価していれば、必要以上に一喜一憂することはない。正しい根拠をもとに投資判断を下すことができる。

合理的思考をするには、「事実をありのままに見る」ことが求められる。そのため、上限値を設ける「減点思考」が何事においても万能で、有効なのだ。

上限値を持たない「加点思考」の人は、過剰に期待したり過剰に落胆したりを繰り返すため、事実を正確に捉えることができないのである。その結果、大損こいて、いつまでも貧乏人のままなのだ。

マイナス点を認識し、改善・予防することが成長

減点思考は企業の評価のみならず、人の評価、国の評価、自分の評価など、あらゆることへの汎用性が高い。

この思考法を持つと、安易な「加点」をしなくなる。「すごい!」と感動して120点をつけるのではなく、「ああ、欠落していた部分が埋まったんだな」と冷静に判断できる。

重要なのは、「マイナスしたものしか、プラスにできない」という真理だ。

わかりやすい例として、人間の赤ちゃんを考えてみよう。生まれたばかりの赤ちゃんは愛らしく尊いが、人間としての機能や能力という視点で見れば「0点」に近い。なぜなら、完璧な人間(100点)と比較して、「歩けない」「しゃべれない」「排泄のコントロールができない」と、減点項目だらけだからだ。

そこから成長して、歩けるようになり、言葉を覚える。これは新しい能力の「加点」に見えるが、僕の思考では「できなかったことができるようになった(減点の解消)」にすぎない。マイナスだった要素が消え、本来の100点に向かって回復しているだけである。

世界には、100%完璧なものなど存在しない。あらゆるものにはマイナス点(問題点)がある。マイナス点にしっかりと目を向けることが、減点思考の基本的スタンスなのだ。

企業でも国でも人でも、マイナス点を放置していた結果、取り返しのつかない事態になることが多い。僕はこれまで1200もの企業の経営に関わってきたが、問題を抱えているのは、たいていマイナス点をないがしろにしてきた会社なのだ。

加点思考によって、その会社のプラス面ばかりを見ていると、マイナス点に気づきにくい。気づけても希望的観測によって「うちの会社なら大丈夫だ」と問題を放置してしまいがちだ。

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