「筆者の初任給は13万円だった」「約7割の企業が新卒初任給を引き上げ」… 昭和世代とは大違い、今時の若者の「贅沢の仕方」

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若年層にとっての贅沢とは、単なる高額消費ではなく、「失敗したくない」「後悔したくない」気持ちを担保した、「価格以上に満足できるかどうか」がキモなのだという。コスパよく満足を味わえるモノ・体験でないと、彼らの贅沢アンテナをくすぐることはできないらしい。

初任給30万円の新人にお金を使ってもらうには

このJCBの調査で「贅沢」がキーワードに上がっているのには、ちゃんとビジネス上の理由がある。「確実性」「コスパのいい」お金の選択として、若者たちにゴールドカードを使ってほしいと考えているのだ。

一定の年会費がかかっても、高還元率や優待のあるステイタスカードに興味を持つ20代は少なくない。NTTドコモが25年に行った「ゴールドカードに関する若者の意識調査」でも、18〜29歳の回答者の約6割がゴールドカードを持ってみたいという意向を示したとある。

また、すでに保有している20代がゴールドカードを持ったきっかけは「ポイントやマイルが貯まりやすいと思ったから」が27.6%、「一般カードにはない特典が魅力的だったから」が20.6%と、これまた「コスパ」や「オトク」に惹かれて選択したという。

とあるカード会社で「ステイタスカードに付帯する優待サービスをきっかけに、新たな非日常体験をしてもらえれば」と聞いたことがあった。人気レストランの予約を代行してもらったり、空港ラウンジが利用できたり、ちょっとしたプレミアムな体験をしてもらうことで、「では次は……」とさらにカードを使ってもらえるようになると期待しているのだろう。

例年以上に初任給が上がり、使えるお金が増えた若者たちにお金を使ってもらうには、「確実に満足できる贅沢体験」を提供することがカギになる。これまで日本は「安かろう、まあこの程度でよかろう」的な商品やサービス作りに邁進してきたが、もはやそれでは消費は盛り上がらない。

先の「日本経済レポート」には、「物価高を乗り越え、『強い経済』の実現へ」と副題がついているが、そのためには「コスパのいい贅沢」をどんどん開発・提供していく必要があるということか。

コスパのいい贅沢とは、果たして贅沢と言えるのか?という気もするが……。

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松崎 のり子 消費経済ジャーナリスト

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まつざき のりこ / Noriko Matsuzaki

20年以上にわたり『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』などのマネー記事を取材・編集。家電は買ったことがなく(すべて誕生日にプレゼントしてもらう)、食卓はつねに白いものメイン(モヤシ、ちくわなど)。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成。「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアも研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)、『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。
【消費経済リサーチルーム】

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