片山さつき金融担当相が「ショックを受けた」と発言したとして注目を浴びた「NISA貧乏」。
ショックを受けたのは筆者もだ。新NISAがスタートしてすぐの2024年に、「NISA貧乏」をテーマに記事を書いているからだ。
若年層のNISA貧乏が懸念される
きっかけは、制度改正でつみたて投資枠の上限が年間40万円から120万円に上がったとたん、積立額を月10万円に引き上げる利用者が増えたと証券会社に聞いたこと。
毎月10万円も投資に回して大丈夫なのか? との懸念からその現象に着目したが、それが26年まではびこり、政治の表舞台で取り上げられるとは。
問題になっているのは、「若者世代が将来の不安からNISAへの投資を優先しすぎて、今の生活費を圧迫してしまう」現象だ。とはいえ、「NISA貧乏」への世間の反応を見ていると、自己責任論も散見される。つまり、自分の収入の使い道をどう決めるかは個人の自由だ、生活が苦しければ積立額を減らすなり、一部を売却するなり、判断できるだろう――と。
たしかに、合理的な思考で資産を管理できる人はそうかもしれない。しかし、「NISA貧乏」に陥るプロセスには、簡単に割り切れない心理的な罠がいくつも潜んでいる。多くの人がその罠に足をすくわれる可能性があることは知っておきたい。
なお、NISA制度そのものが悪ではないことは、最初にお断りしておく。


















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