自民大勝なのに「内閣総辞職」なぜ?改めて聞かれると戸惑うニュースの見出しを東大生が解説

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衆議院と参議院には、制度上いくつかの大きな違いがあります。まず任期です。衆議院議員の任期は4年ですが、衆議院には解散があるため、任期満了前に議員の地位を失うことがあります。憲法にも、衆議院議員の任期は4年、ただし解散の場合にはその前に終了すると書かれています。

一方、参議院議員の任期は6年で、3年ごとに半数を改選します。参議院には解散がありません。

議員定数の削減は常に議論されているところではありますが、人数にも違いがあります。衆議院の定数は465人、参議院の総定数は248人です。衆議院のほうが人数が多く、より機動的に民意を反映しやすい院として位置づけられる一方、参議院は解散がないこともあり、より中長期的・安定的な審議を担う院として語られることが多いです。

衆議院で単独過半数を取ると何が起きるのか。まずわかりやすいのは、衆議院の中で多数派として議事運営を組み立てやすくなることです。

国会議員や内閣が作成した法案は、まず衆議院に提出され、委員会で可決されたものが衆議院本会議の議題となり議論されます。

衆議院の本会議では多数決により可決されれば、参議院での議論に移ります。つまり「単独過半数」とは、ほかの党の協力がなくても、衆議院で可決できるようになり、法案を成立させやすい状態になったということです。

※外部配信先では図を閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください。

衆議院と参議院の役割(画像:筆者提供)
衆議院と参議院の役割(画像:筆者提供)

もちろん、参議院で否決されることもあります。その場合、法律案については、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再可決すれば成立します(いわゆる衆議院の優越が働く場面のひとつです)。憲法にもその仕組みが明記されています。

今回の選挙では、自民党は316議席を獲得しました。衆議院465議席の3分の2は310議席ですから、316議席はそのラインを上回っています。つまり、単独過半数どころか、法律案の再可決に必要な水準も超える非常に大きな議席数を得た、ということになります。

そう考えると、これがいかに大きな勢力であるかがピンとくるのではないでしょうか。

選挙に大勝したのに「総辞職」するのはなぜ?

自民党の大勝から10日後の2月18日、高市内閣が総辞職したうえで大臣の全員が再任した、という報道がされました。「勝ったのに、総辞職するの?」「なんでこれからも同じ人が大臣をやるのに、一度辞職する必要があるの?」というお子さんの素朴な疑問に、答えてあげられるでしょうか?

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