小学校「朝7時に開門」、小1の壁を解消へ"子どものためなら"と対応せざるをえない学校のしんどさも《高崎市と三鷹市で起きていること》

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「個人情報保護の問題があって、保護者の連絡先はシルバー人材センターも教育委員会も把握していないので、担任の先生から連絡を取ってもらうことになります。その場合、先生方にとっては勤務時間以前の対応をお願いすることになってしまいますが、そこは了解してもらうしかありません」(三鷹市教委)

これまで、救急車で運ばれるようなケースは起きていない。そうした対応も含めて毎日、日誌がつけられ、三鷹市教委に報告されている。シルバー人材の研修会も定期的に行われてもいる。

シルバー人材には報酬が支払われている。そのため三鷹市では校庭開放事業費として25年度で1789万円が計上されていて、うち1776万円が人件費となっている。ただし、保護者への連絡など教員が勤務時間外に動かなければならなかったケースがあったとしても、時間外勤務手当の支払いは考えられていない。

「これまでのところ、先生方からの不満は顕在化していません」と、三鷹市教委は言う。それは、早朝開門を実施して約2年間、トラブルらしいトラブルが起きていないことと、教員の負担にならないようなシルバー人材による運営がされているからなのかもしれない。

高崎市では校務員が早朝開門に対応

高崎市では、早朝開門は校務員の仕事になる。校務員は学校用務員とも呼ばれ、学校施設の清掃、修理などを行う教員以外の学校勤務者で、市が雇用している。1校に早番と遅番の2人の校務員が配置されており、早朝開門は早番の役割となる。

早朝開門のために、今より早く校務員は出勤することになり、時間外勤務となるので手当が支給される。そのため高崎市は、来年度予算に58校分の1900万円を計上している。高崎市教委は次のように言う。

「校務員の組合があり、そこと早朝開門について取り決めをして時間外勤務手当を支払うことを約束しています。早朝開門を嫌って辞める校務員がいるような報道もあったりしますが、そんな事実はありません」

三鷹市とは違い高崎市では、早朝開門で子どもたちが利用できるのは校庭だけでなく、それぞれ自分の教室を利用することもできるという。子どもたちの活動範囲が広くなるわけで、1人の校務員が全員に目配りして見守ることは難しいのではないか。高崎市教委としても、それを校務員に求めてはいない。

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