「敗北確率75%」に挑む"トランプ政権の正念場" ベネズエラ攻撃、グリーンランド領有の背後に渦巻く「トランプの思惑」とは

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1823年、アメリカの第5代大統領のモンローは、アメリカ合衆国はヨーロッパの内政や戦争に介入しない代わりに、ヨーロッパ諸国は西半球、すなわち南北アメリカ大陸の植民地化や干渉を行わないように求めました。

この、「アメリカとヨーロッパの相互不干渉」というモンロー主義は第2次世界大戦までのアメリカの「国是」のような存在となったのです。そして、この間にもモンロー主義は西半球におけるアメリカの影響力を強める方向に変化していきます。

中でも、20世紀の初頭の大統領である第26代大統領セオドア=ローズヴェルトは、「ヨーロッパはアメリカに干渉するな」というモンロー主義から一歩進めて「アメリカ合衆国はアメリカ大陸全体に強い影響力を与える“保護者”である」という方針転換を行いました。

セオドア=ローズヴェルトはカリブ海国家に圧力をかけ、独立したばかりのキューバに軍隊を駐留させて内政干渉を行う権利を憲法に入れこませたり、コロンビアに軍事的な圧力をかけてパナマの独立を承認させ、独立したパナマにパナマ運河を長期に借り上げる権利を譲らせています。

また、ドミニカに圧力をかけ、ドミニカの借金をアメリカの銀行に肩代わりさせ、その代わりにアメリカの関税収入を管理するという協定を認めさせました。

こうしたセオドア=ローズヴェルトの姿勢と、トランプが「ベネズエラを運営する」という発言には共通点があるように思います。

トランプはベネズエラに対して大規模な軍の駐留や長期にわたる統治をすることには否定的ですが、それも、「表面上は穏やかな外交だが、軍事的圧力を『脅し』に使い、常にアメリカの影響下に置いておく」というセオドア=ローズヴェルトの「こん棒外交」と似た方針を見てとれます。

トランプの“本当”の狙い

デンマークに対するグリーンランドの領有に関する主張も、「突然、降ってわいたような話」と思った方も多いのではないかと思います。特にトランプは住民への一時金などを含むグリーンランドの買収を口にし、一時は購入合意が成立しなければデンマークと周辺諸国に追加関税を課すこともちらつかせました。

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