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キャリア・教育 #投資家の母が20歳になった娘にどうしても伝えたいお金の話

リーマンショックで損切りできず塩漬けーー後悔の20代、これから投資に挑戦する若い人たちに知ってほしい心理の罠

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もしこれが投資家向けの本で、メンタルの話から始まったら、「え?」と思われて本を閉じられてしまうかもしれません。でも、娘に対する話であれば「あなたの精神状態やメンタルが一番大切」といえる。

投資において一番本質的なところだけれども、一番伝えにくかった部分を、母から娘への話という形で、すべての人に対してすんなり届けてくれているなと思いました。

私はなぜ「カモ」になったのか

30代後半には、また別の失敗もしました。為替レートが決められた範囲内に収まっている場合に高い利回りが得られるような、為替条件つきの商品を勧められたのです。「想定範囲外のことはほぼ起こりません。過去数十年はこの範囲に収まっています」という言葉に、私は納得して契約しました。

でも、家に帰って冷静になって、気づいたんです。「私はカモになったんだな」と。

金融の「ブラック・スワン」、つまり「めったに起きないが、起きたら破滅する事象」をヘッジしたいプロがいて、私のような素人のカモはそれを買わされるのです。つまり、私はわずかな利回りのために大きなリスクを引き受けていたのです。

ただし、そのときに思ったのは「でもよかった」だったんです。

これが半分の価値になったらまた落ち込むと思うけれども、自分の生活に支障はないし、なにより自分の力で決断をして市場に戻ってこられたのはよかった。カモになったことを含めて経験できてよかったなと思いました。これを機に、自分のお金をどうするかをしっかり考えていこうと思いました。

今は、堅実にNISAやS&P500連動型の商品などを買うようにしています。それでも、自分が収入を日本円で受け取っており、これからインフレの時代になっていくことを考えると、株式市場に戻ってこられたことは本当によかったなと思っています。

(構成 屋代菜海)

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