"SNSでキラキラ発信"授業はおざなり教員、わが子の利益最優先の保護者…学校に出没する「困った人」を妖怪に例える深い訳
立田氏は著書『妖怪大百科 学校に出没する「妖怪」たち』で、校長や教員、保護者、教育委員会指導主事、さらには制度や学校設備などを妖怪として描いている。描き始めたきっかけは、校長退職後、大学に勤務することになり、通勤時間を使って始めたnoteだった。
「教育現場の出来事を書き始めましたが、ネガティブなことをそのまま書くのは難しい。誰かを傷つけたり、反感を買ったりしかねないからです。そんなとき、大河ドラマ『べらぼう』の表現にヒントを得て、“何かに例える”方法を思いつきました。妖怪なら、トゲのある話もどこか愛嬌が出る。自分らしく伝えられると感じたのです」
妖怪というフィルターを通したことで、現場の違和感は“誰かの悪口”ではなく、“共有可能な課題”へと姿を変えた。教育関係者から「うちの学校にもその妖怪がいる」「面白い」といった共感の声が相次いだ。
さらに民間の教育団体からも声がかかり、「学校の妖怪」をテーマにしたオンライン講座の依頼も寄せられた。立田氏が描く妖怪は単なる笑い話にとどまらず、学校組織の構造や課題を可視化するツールとして、静かに浸透し始めている。
なぜ校長パワハラ妖怪が多いのか
本書で多く登場するのが、校長をモデルにしたパワハラ系妖怪だ。
前述した「先生君主」「罵倒観音」、部下の副校長・教頭に対し、書類の誤字脱字、教職員との会話の内容、来校者へのお茶の出し方に至るまで事細かに指摘する「隅突き(すみつつき)」――。そこには、管理職の下で現場が徐々に消耗していく構図が浮かび上がる。
だが立田氏は、こうしたパワハラ系校長を単純に「資質の問題」とは捉えない。その背景にある構造的要因を、次のように語る。





















無料会員登録はこちら
ログインはこちら