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「1枚ずつ味変」「卓上で育てる」「デミグラスジュワッ」串カツ田中の新業態「ザ・メンチ」が埼玉・大宮を選んだ理由と"既視感"の正体

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  • 大関 まなみ フードスタジアム編集長/外食ジャーナリスト
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店内は写真のコの字カウンターから、テーブル席もあった(筆者撮影)

一方でとんかつ新業態の立地は

もう一つ、串カツ田中には別の揚げ物の新業態がある。「厚切りとんかつ 厚とん」だ。「揚げることを追求し続けた会社が作る極上とんかつ」を謳い、2025年3月、五反田にオープンした。こちらも、とんかつを様々な調味料で味変、最後はかつ丼風にして食べる食べ方提案。羽釜で炊くごはんなど、トレンディな演出を多々盛り込んでいる。

「厚切りとんかつ 厚とん」。以前は串カツ田中だった場所を業態転換してオープンした(筆者撮影)
ぶ厚さが自慢のトンカツ(筆者撮影)

しかし、筆者は「ザ・メンチ」ほど楽しさを感じなかった。たまたまかもしれないが店内も閑散としていて活気がなかった。それでいて一食3000円ほどと安くはないので、正直なところリピートは厳しい。

その要因の一つは立地だ。店がある五反田は都内といえど、渋谷や新宿のような街と比較すると「遊びに行く街」ではない。しかも店があるのは歓楽街を抜けた静かな路地だ。この場所ではオフィスワーカーや近くに住む人、日常の中で利用するような人たちが中心になる。お客を楽しませようと用意した数々の演出も、なんだか空振っているように感じた。近くに串カツ田中の本社があるので、お膝元でテスト的にオープンしたのかもしれないが、業態のテンションに立地が付いてきていない。

その反面、人の集まる場所ながらもトレンド最先端ではなく、まだまだ物珍しさが通用しそうな大宮にオープンした「ザ・メンチ」。オープン初日というのもあるが、店内は賑わい、お客は楽しそうにメンチカツをほおばっていた。今後の展開可能性を感じた業態だ。「脱・串カツ」の布石になるか、期待して見守りたい。

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