そこでeビターラでは、スマートフォンアプリとして活用する「スズキコネクト」のうち、「EVライフをサポートする機能」として設計された「リモートエアコン」と連携させると、走行前に二次バッテリーを温める(昇温する)ことができる「バッテリーウォーマー機能」を装備した。
この機能を使えば、たとえば自宅充電が可能であれば外部給電により昇温させることでイオン活動がスムースになる約35度以上に深部温度を高められるから(eビターラで何度まで昇温されるかは非公表とのこと)、今回の試乗時のように外気温が低くとも二次バッテリーの性能が乗り出しからフルに引き出せる。また、充電時に応用すれば、充電時の外気温が低い場合であっても充電時間の短縮が図れる。
ちなみにスズキ広報部に確認したところ、今回の試乗イベントではバッテリーウォーマー機能を使っていなかったようだ。仮に使っていれば外気温マイナス2度の試乗スタートでも電費数値は伸びたと考えられる。
こうした昇温機能は効果が高いことから、ずいぶん前から各社の各BEVが採用しているが、さらなるAER向上が求められるこの先は、二次バッテリーの特性に応じたサーマルマネージメントでの競争領域として激しさを増していくだろう。
eビターラの二次バッテリーは最近、搭載車を増やしているLFPタイプだ。LFPバッテリーの特徴は安価で、正極材にリン酸鉄リチウムを採用し、熱暴走の可能性が少なく安全で、レアアース17元素を含まないことにある。
一方でその内部構造上、体積あたりのエネルギー密度がほかの(正極材に三元系やニッケル酸リチウムを採用した)リチウムイオンバッテリーよりも低くなる傾向にあり、1週間に1回を目安に充電率100%を継続させる必要がある。これは供給元である中国の「BYD」が公表している。
「eビターラではユーザーの方々に二次バッテリーの特性をご理解いただくご説明を行っています。1週間に一度、100%充電を行っていただくこともそのひとつです」(スズキの開発者)
高く見える車両価格だが実質負担は300万円前後
eビターラの車両価格はFFモデルの「X」が399万3000円、同じくFFの「Z」が448万8000円、4WDモデルの「Z 4WD」が492万8000円。補助金と優遇税制では、約131万8500円(CEV補助金127万円+エコカー減税+グリーン化特例の合算値で一例。CEV補助金は2026年3月31日登録ぶんまで)があり、競合車と同じく保有義務期間の4年を過ぎれば返還する必要がない。
よって皮算用ながらeビターラは260万円台後半から360万円台前半に登録諸費用を加えれば手に入る。スズキ広報部によると、執筆時点(2026年2月14日)で目標の販売台数はクリアしており、高い評価をいただいているという。
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