Anker参入で過熱するAI文字起こしデバイス市場、専用機は本当に必要なのか? 選ぶ際のポイントとは

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スマートフォンのマイク性能は非常に高いため、小型の専用デバイスでそれに対抗するのは容易ではない。しかし、専用デバイスには特有のアドバンテージがある。スマートフォンを手元に置きながら、デバイスだけを会議室の中央や登壇者の目の前に配置するといった柔軟な運用が可能だからだ。

Nottaなどは、パソコンでも使えるが、パソコンのマイクはビデオ会議向けに利用者本人の声を集音する設計になっていることが多く、対面に座る人の音声を拾いにくい場合がある点には注意が必要だ。

また、会議全体を確実に記録しようとする場合、スマートフォンでの録音には特有の懸念がつきまとう。録音中に着信が入ったり、他のアプリを操作したりすることで録音が中断されるリスクがあるからだ。こうした不確定要素を排除できる点に、別体の専用デバイスを利用する大きなメリットがある。

料金プランとこれからの見通し

コスト面については、それぞれに月額課金と年間課金の選択肢があり、多くの場合で年間課金の方が割安に設定されている。初回特典を設けているケースもあるため、デバイスの購入価格と、月間の録音時間に応じたランニングコストを事前によく検討したい。たとえば、Nottaの場合無料で120分/月利用でき、月額プランの上限1800分が1980円、年額プランが1カ月当たり1185円だ(2026年2月21日現在)。サービスごとにプランの文字起こし時間の長さや、価格は違うが、ひとつの参考になるだろう。

この分野の技術革新のスピードは極めて速い。将来的にChatGPTなどの巨大AI企業が、API経由で安価に、あるいはサービス自体として高度な文字起こしや翻訳を完結させるようになれば、現在の専用サービスが不要になる可能性も否定できない。そのため、今後も市場の動向を注視しながら、最適な課金形態を選択していくのが賢明である。

とはいえ、現時点においては、専用デバイスと専用サービスを組み合わせて活用することには極めて大きなメリットがあり、筆者も日々の取材においてこれらを重宝している。

村上 タクタ 編集者・ライター

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むらかみ たくた / Takuta Murakami

iPhone、iPadなどアップル製品を中心に扱うガジェット・テクノロジー系編集者・ライター。カリフォルニアでのWWDCやiPhone発表会には2016年頃から継参加。趣味の雑誌の編集者として、’92年から約30年で約600冊の雑誌を作ってきた。バイク雑誌『ライダースクラブ』に携わり、ラジコン飛行機雑誌『RCエアワールド』、海水魚とサンゴ飼育の雑誌『コーラルフィッシュ』、デジタルガジェットのメディア『flick!』『ThunderVolt』の編集長を務める。HHKBエバンジェリスト、ScanSnapアンバサダー。バイク、クルマ、旅、キャンプ、絵画、庭での野菜作り、日本酒、ワインと家族を愛する2児の父。娘はロンドン、息子は台湾在住。

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