中国で大容量1万mAh級スマホ続々登場。バッテリーが「最強の差別化」になるも日本には来れない壁
加えて、ヨーロッパでは27年ごろまでに「ユーザー自身でバッテリー交換ができる構造」を義務付ける動きが進んでいる。シリコンカーボン電池を使えば同じサイズのバッテリーで容量を増やせる一方、膨張や発熱、サイクル寿命の管理がシビアになりやすい。バッテリーパック構造や保護回路設計なども難しくなるため、ユーザーが簡単に着脱できる構造との両立はハードルが高い。結果的に、従来型のリチウムイオン電池を無理なく搭載したほうが設計しやすく、あえて極端な大容量シリコンカーボン電池を採用しない判断も出てくるだろう。
新興国と先進国で変わるスマホ像
先進国に対して、インドなど新興国市場に目を向けると状況は大きく異なる。電力インフラが不安定な地域では、スマートフォン本体だけでなくモバイルバッテリーの充電すら十分に行えないことも少なくない。都市間の移動距離が長い地域も多く、「とにかく電池が長く持つスマホ」を求める声は非常に強い。
そうしたニーズに応える形で、realme(リアルミー)社はインドで1万0001mAhバッテリーを搭載した「realme P4 Power」を26年1月に発売した。同社は25年5月の時点で1万mAhバッテリー搭載のコンセプトモデルを披露しており、約8か月をかけて実際の製品として市場投入した格好だ。
インド政府はスマートフォンの国内生産を推進しており、国内工場で生産した端末を国内で流通させる分には、国際輸送時の容量制限の影響を受けにくい。リアルミーが中国本土での勝負ではなく、「インド初の1万mAhスマホ」という旗印を掲げてこの市場に挑んだのは、その象徴的な例とも言えるだろう。




















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