中国で大容量1万mAh級スマホ続々登場。バッテリーが「最強の差別化」になるも日本には来れない壁
こうした動きから、「来年(26年)の後半には、1万mAhを超えるモデルが登場するだろう」と多くの人が予想していた。ところがその「1万mAh時代」は予想よりも早く到来する。25年12月27日、HONOR(オナー)社はついに1万mAhバッテリーを搭載したスマートフォン「HONOR WIN」シリーズを発売したのだ。
「HONOR WIN」の厚さは約8.3mm、重量も229g。下位モデルの「HONOR WIN RT」は同サイズ、225g。一般的な大画面スマホと大きく変わらないサイズの中に、従来の約2倍となる容量のバッテリーを詰め込んでいるのである。SNSやWeb閲覧などライトな使い方なら1日以上、重いゲームや動画視聴を続けても朝から夜まで安心して使えるスタミナを備えた、いわば「モバイルバッテリーいらず」のスマートフォンだ。
オナーはさらに26年1月、1万0080mAhとわずかながらさらに容量を増やした「HONOR Power 2」も発売した。カメラ性能は「HONOR WIN」より劣るものの、厚さ8.0mm、重量216gとさらに薄型軽量化されている。同じ26年1月にはOnePlus(ワンプラス)社の大容量バッテリーモデル「OnePlus Turbo 6 」シリーズが登場。26年は超大容量バッテリースマホが一気に市民権を得る年になりつつある。
バッテリー容量が「人気の決め手」に
こうした大容量バッテリーは、従来からスマートフォンに使われてきたリチウムイオン電池の容量を単純に増やしただけのものではない。バッテリー内部の負極材料をシリコンカーボンという新しい素材に切り替えることで、同じ体積でもより多くの電力を蓄えられるようになったのが特徴だ。
シリコンカーボン系バッテリーは登場してまだ数年という、歴史の浅い技術だ。しかし中国のスマートフォンメーカーが相次いで採用を進めたことで、バッテリーメーカー側の開発も一気に加速した。その結果「数年前なら冗談のように聞こえた容量」が、今では量産モデルとして実用化されている。
では、中国ではなぜバッテリーの大容量化が急加速したのだろうか。その背景には、主に次の3つの要因がある。
1つ目は、スマートフォンの使い方がよりハードになった点だ。長時間のゲームプレイや動画視聴に加え、モバイルペイメントや各種認証など、日常生活そのものをスマートフォンが支える存在になっている。そのため「バッテリー切れ=生活の停止」に近い状況が生まれており、中国では日本以上に、スマートフォンがなければ日常生活に支障をきたすレベルになっている。




















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