行列のラーメン屋《ベトナム人店主》の意外な経歴 「業界の大物と兄弟同然の関係」「仕事前にうどん屋で修業」…来日13年、ハさんの"ラーメン道"
多忙な日々のなか、独立に向けて本格的に動き始めたのは22年。まずは、物件探しを始めた。ハさんの固い決意を知った本田さんは、アドバイスを惜しまなかった。
「物件を探す時、本田さんに『ここどう?』って聞いて。場所がよくないとか、高いとか、危ないとか、ぜんぶ教えてもらいました」
しばらくして、ベトナム料理を出していた店舗が空いてから使わないか、という話がきた。それが浜松町から徒歩3分の物件だ。ハさんは、「家賃は高いけど、駅から近いし、ここにしよう」と決めた。
お店の名前は迷いに迷い、最終的に自分の呼び名を使って「ハちゃんラーメン」にした。親しいラーメン店主や「麺処ほん田」の常連客にもわかりやすく「ハーちゃんの店だ」と伝わると考えた。
開業の費用を抑えるために、店舗の改装作業はできる限りDIYした。子どもの頃から大工の父親の手伝いをしていたから、だいたいのことは自分でできるそうだ。それでも開業費用には1000万円かかったという。
「銀行からお金を借りたいけど、外人だから借りられないじゃない。それで、自分の貯金のほかに、友達とかお父さんから少しずつ借りて用意しました」
「中華蕎麦とみ田」の厨房でも学んだ
独立を前に、ハさんは考えた。
もし「麺処ほん田」と同じようなラーメンを出したら、お客さんに「それ以外できないの?」と思われてしまう。がっかりさせないためには、オリジナルの味が必要だ。毎週水曜日の限定ラーメンで試行錯誤を重ねた経験と、ほかの店のラーメンを食べ歩いて磨いた感覚だけではまだ足りない。
「もっとおいしいラーメンを作るにはどうしたらいいのか」と考えたハさんは、日本を代表するラーメン界のカリスマに「1日、一緒に仕事をさせてください」と頭を下げた。
ラーメンイベント「大つけ麺博」の日本一決定戦で3連覇、さらに東京で一番旨いラーメンを決める「TRYラーメン大賞」で前人未到の4連覇を達成して殿堂入りしている「中華蕎麦とみ田」の富田治氏だ。




















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