【国債の基本】エコノミストが解説する「国債は安全性が高い」の意味 リスクについても紹介
上野:そういうことだ。国債は国の借用証書でありながら、日本経済全体の金利の基準になる。だからニュースで流れる「長期金利が動いた」という言葉の裏では、住宅ローンや企業の投資計画や、地方自治体の学校建設までつながっている。大げさじゃなく、経済の鼓動を測るものさしの一つなんだよ。
「安全性」「増え方」「流動性」の3つの軸で考える
ミドリ:ねえ、預金と国債って、結局どっちが安全なの?
上野:安全の意味を分解しよう。まず「返ってくる確かさ」。これは国債のほうが一般に高い。国には税金を集める徴税権があって、返済の裏付けが強いからだ。一方の預金は、銀行がつぶれても元本1000万円とその利息までは預金保険で守られる。だから預金もその範囲では国債と同じくらい安全なんだ。ただし1000万円を超えると保護の対象外の部分が出る。それと、途中で売却する場合、国債には価格変動のリスクがあるが、預金にはそうしたことはない。
ミドリ:じゃあ「増えるかどうか」は?
上野:通常は国債>預金。ただインフレが大きく進行すると、どちらも実質的な価値は目減りする。こうした比較は「安全性」「増え方」それに「必要なときに引き出せるか(流動性)」の3つの軸で考えるのがコツだ。預金は流動性が最高クラス、国債は少し下がるが市場が大きいから売買はしやすい。
ミドリ:流動性って、いつでも使えるってことだよね。
上野:そう。だから、多くの家庭が「まずは預金」を選んでいるということだ。
ミドリ:へえ、だからわたしの周りでも預金の話が多いのか。
上野:預金の次に安全とされるのが国債。その次が社債、そして投資信託や株式のようにリスクとリターンが高めのものが続く、というイメージで覚えておけば十分だ。
ミドリ:国債の話に戻るけど、国の借金って、急に全部返すことってできるの?
上野:それはできないんだ。金額が桁違いだからね。日本の国の債務は900~1000兆円規模に膨らんでいる一方、1年間の経済活動の成果である名目GDP(国内総生産)が約600兆円だから、一括返済なんて現実的じゃない。だから時間をかけて古い借金を返しながら、また新しく借り直す形で運営している。毎月・毎年、満期を迎えた国債の元本を返済しながら、新しい国債をまた発行して資金を回すんだ。
ミドリ:じゃあ、その新しい借金って、誰から借りてるの?





















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