【国債の基本】エコノミストが解説する「国債は安全性が高い」の意味 リスクについても紹介

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上野:その感覚を持つことが大事なんだ。国債はツリーの金属の飾りのように、存在感と安定感がある。でも1種類ばかりに偏れば全体のバランスを壊す。つまり、安全だといってもそれだけに頼りすぎてはいけない。預金や現金と組み合わせてこそ意味があるんだよ。

ミドリ:なるほど、国債もツリーの飾りの一つってことか。全部同じ飾りだとおかしいし、バランスが大事なんだね。

上野:その理解で十分だ。国債は大事な役割を持っているけれど、それだけで完璧じゃない。だからこそ今話しているように、それぞれの特徴を知って、自分に合った組み合わせを考えることが大事なんだ。

国債は私たちの日常とつながっている

ミドリ:でもさ、国債って誰が買うの?

上野:大きな割合を占めているのは銀行や保険会社、年金基金といった大口の投資家だ。そして日本銀行、つまり日銀も大量に買い入れていた時期がある。日銀が国債を大量に買うと、市場では「買いたい人が多い状態」になるから価格は上昇しやすく、利回りは低くなる。これが長期金利を低く抑える仕組みになっていたんだ。

ミドリ:へえ。じゃあ日銀が動くと、国債の値段も動いちゃうんだね。

上野:その通り。ここで大事なのが「市場」という考え方だ。市場って聞くと魚市場や青果市場を思い浮かべるだろう? でも国債市場も同じで、たくさんの人が集まって値段をつけ合う場なんだ。参加者が多いほど売りたい人と買いたい人が出会いやすく、値段が決まりやすい。これを「流動性が高い」という。

ミドリ:なるほど。フリーマーケットみたいに、人が多いほど欲しいものと出会える確率が上がるんだ。大事な飾りなんだね、国債って。

上野:そういうことだ。国債は安全性が高いとされているけれど、インフレや価格変動というリスクもある。そして巨大な市場で多くの人に取引されているからこそ、金利の基準になり、経済全体の動きを左右する。預金とは違って、国債は壮大すぎる存在なんだ。多くの人は安全な預金に偏っているけれど、本当は国債のような仕組みが経済を支えている。

ミドリ:預金が身近な財布代わりなら、国債は国や経済全体を揺るがしかねない大きなものなんだね。国債のニュースって、難しいことを言ってるようで、実は生活ともつながってるんだ。

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