いまだに経営者のトラウマ…2008年「リーマンショック」の真因 「血流」としての経済循環の悪化を解説

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上野:もし返済が苦しくなったら、家を売ればいいと考えていたんだ。2000万円で買った家が3000万円になっていれば、売って借金を返してもお釣りがくる。

ミドリ:なるほど、それなら安心ね。

家の値段が下がり始めた

上野:ところが2006年頃から家の値段が下がり始めた。2000万円で買った家が1500万円にしかならなくなった。

ミドリ:えっ、そうしたらどうなるの?

上野:借金は2000万円のままなのに、家を売っても1500万円にしかならない。500万円足りないよね。しかも月々の返済額は10万円に上がってる。

ミドリ:それは困るね。返せなくなっちゃう。

上野:そう。だから家を手放す人が急に増えた。2007年には前の年より75%も多くの人が家を失った。

ミドリ:銀行も困ったでしょう?

上野:実は銀行は別の方法でお金を回収していた。住宅ローンを他の会社に売っていたんだ。

ミドリ:売るって、どういうこと?

上野:たとえばA銀行が田中さんに2000万円貸したとする。でもA銀行はその権利をB会社に売ってしまう。そうすると田中さんはB会社にお金を返すことになる。

ミドリ:なんでそんなことするの?

上野:A銀行はすぐにお金が手に入るし、もし田中さんが返せなくなっても関係ない。困るのはB会社だけ。

ミドリ:それってずるくない?

上野:そう思うよね。だから銀行はリスクのある人にもどんどんお金を貸すようになった。自分が困らないから。

ミドリ:でも買った会社は大変だったでしょう?

上野:そうなんだ。しかも1つのローンじゃなくて、何千個ものローンを混ぜて売っていた。良いローンと悪いローンを混ぜて「全体では安全です」と言って。

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