【医師が解説】シニアの筋力低下を防ぐ"筋トレ以外"の意外な要素と「筋肉を育てる」生活習慣

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しかも、糖分を摂りすぎたときと同じように、体内で炎症が進みます。炎症が慢性化すると、筋肉の中のタンパク質の分解が進んでしまいます。

このように、タバコは複合的に作用して、筋力の低下と筋肉量の減少を招くことを知っておいてください。できれば禁煙、それが無理でも節煙できれば、筋肉は喜んでくれます。

「社会と関わる」ことをやめないで

74歳の女性が、このように話してくださいました。

「先生に教えられた体操を始めて、今ではだいぶ歩けるようになってきました。いろいろな所に出かけられるようになったおかげで、最近はみんなから明るくなったと言われます」

歩くのに難があった女性が、歩けるようになっただけでなく、性格が明るくなったというのです。

本稿の最後にご紹介する体操を続ければ、たくさん歩けるようになり、転倒のリスクが減ります。

控えるようになっていた家族旅行にも行けるようになるし、お孫さんと一緒に遊ぶのも、お友だちと出かけるのも、苦でなくなるはずです。いつのまにか表情も変わっていくに違いありません。

他の人とコミュニケーションをとることは、心身にとってとても大切です。人と会話することで、ストレスの発散や認知症の予防にもなります。

逆に、風邪などがきっかけで誰とも会話しないでいると、体だけでなく、精神的にもつらくなるものです。

「外出して人と話す」「誰かと一緒に何かの活動をする」など、社会と関わることが、体の健康だけでなく、心の健康にも重要であることは研究でもわかっています。

「フレイル」という言葉があります。フレイルというのは、転倒を恐れて外出せず、家に引きこもり、筋力が落ちて、「健康と要介護の間」になった状態です。つまり、寝たきりの一歩手前です。

フレイルには、身体的な要素だけではなく、精神的な要素もあります。もしも1週間に1回も外出しないと、精神的なフレイルになってしまうでしょう。

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