小林竜司死刑囚(41)が自殺。アンタッチャブルな拘置所の状況と、執行を待ち続ける「精神的拷問」とは?

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また死刑の執行は法務大臣の命令を要し、その判断が政治的・社会的影響を強く受けるため、執行は常に先送りされやすい構造にある。さらに、日本の死刑制度の大きな問題は、執行の日時が本人にも家族にも事前に告知されない点にある。

加えて、再審請求や共犯者の裁判が確定していないなどの要因があれば、執行が遅延する原因となる。結果として、死刑囚は「いつ執行されるかわからない」状態に長期間置かれ、強い不安と緊張を伴う生活を強いられる。

被害者の遺体が見つかった岡山市内の産廃集積場(写真:時事)

長期的拘禁がもらたす心理的影響

このような状況が人の精神に及ぼす影響については、想像にかたくない。長期の拘禁下では、抑うつ、不安、不眠、注意力や判断力の低下、情動の鈍麻など、いわゆる拘禁反応という精神異常が生じやすい。

とりわけ死刑囚の場合、将来の展望が完全に断たれ、「生の終点だけが待っている」という認識が、精神的負荷を極端に増大させる。

また、多くの死刑囚は、時間の経過とともに強い後悔や罪責感を抱くようにもなる。判決確定直後には現実を受け止めきれず、感情を遮断することで自己を保っていたとしても、年月が経つにつれ、死刑を待つ自分自身に向き合い、被害者や遺族の存在を現実的に意識せざるをえなくなるのである。

その一方で、その内省や苦悩を言語化し、他者と共有する機会はきわめて限定されている。面会や交流が厳しく制限された環境では、思考は内向化し、反芻され、不安や絶望感が強まりやすい。

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