2025年の"勝ち筋"は「下落局面での買い」だった、ディープシークショック・トランプ関税・暗号資産が起こした波乱をストラテジストが振り返る
1月27日:DeepSeek
中国の新興企業DeepSeek(ディープシーク)が1月26日に発表した、強力で低コストとされるAIモデルにより、最近の米国テックブームの基盤を脅かすとの懸念が一気に広がった。ベンチャーキャピタリストのマーク・アンドリーセン氏は、これを「AIのスプートニク・モーメント」と呼んだ。翌27日、米国市場が開くとエヌビディア株は17%急落し、史上最大の時価約6000億ドル(93兆5900億円)が消し飛んだ。半導体株は2020年3月以来の最悪の日となった。

CNBCのテレビインタビューに向かう車中でこのニュースを追ったラファー・テングラー・インベストメンツのナンシー・テングラー社長は、「これはチャンスだ」と感じた。
同氏はDeepSeekを懐疑的に見ており、コスト見積もりが過小評価されていると考えたのだ。テレビ出演ではハイテク株に対して強気な姿勢を示し、ラファー・テングラーはエヌビディアやその他のAI関連銘柄を買いあさった。
この判断は正しかった。DeepSeekは米国式AI開発の終わりを告げるものではなく、大手テック企業の技術開発投資の流れを止めることもなかった。テック関連株の多いナスダック100種指数はその後1カ月以内に過去最高値を回復し、2025年中は21%上昇した。エヌビディアの株価は、年初から40%上昇した。
4月2日:「解放の日」
トランプ氏は、ペンギンが生息する南極近くの無人島にまで上乗せ関税を拡大した。
世界市場は2日間で、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で経済が停滞し始めた2020年3月以来、最大の急落となった。さらに、中国の報復措置、景気後退懸念の高まり、米国債の下落が連鎖し、数日間にわたるパニック売りが起きた。
シュローダー・インベストメント・マネジメントの債券投資家ニール・サザーランド氏らは、影響追跡プロジェクトを開始した。トランプ氏が次々と新たな関税を発動する中、チームは影響を受ける各国の平均関税率を更新しながら、資産価格への影響をモデル化し、不安を抱える顧客に調査結果を伝えた。だが結局、彼らは諦めた。
サザーランド氏は「正直なところ、状況が5分で変わるため、もはや意味をなさなくなった。これは動く標的だと悟らざるを得なかった」と語った。



















