その典型がトランプのミームコイン(トランプコイン)だ。これにより世界中の誰もが、トランプに袖の下を渡せるようになった。
一族はすでに暗合資産ビジネスで10億ドル(約1550億円)も稼ぎ出している。ソ連崩壊後の民営化でロシアの膨大な国家資産を自らのものとした盗人オリガルヒ(新興財閥)の強欲ぶりと重なる光景だが、これは偶然ではない。
トランプは、西側と旧ソ連圏という2つのまったく異なる世界を融合する存在だからである。トランプ大統領を出現させるに至った構造的な腐敗は、西側と旧ソ連圏の歯車がかみ合う中で何十年も前から世界に染みわたりつつあった。
アメリカのロナルド・レーガン大統領とイギリスのマーガレット・サッチャー首相の下で1980年代に西側を席巻した新自由主義(規制緩和と民営化)の政策は、90年代に旧ソ連に広大な新天地を見いだした。
80〜90年代の民営化で東西のワルが結合
アメリカ流の民営化がロシアで本家を上回る猛威を振るったのは、国有資産の売却が、本来なら必要な法規制が欠如した中で行われたからだ(その一翼を担ったのは、西側の協力者や助言者たちである)。
こうして公共の資産は、ごく一握りのオリガルヒの手に落ちた。オリガルヒという名の新たな階級は、西側でも新たな階級を生む。かつてない規模で世界の金融システムに流入する汚いカネを、オフショアの租税回避地に逃避させて洗浄し、秘匿し、オリガルヒのイメージアップを助ける高所得の専門職集団だ。
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