「Fランは要らない」議論をしている場合ではない、このままでは地方の小規模大学はどんどん潰れる…"ユニバーサル・アクセス"の維持が重要な訳
大学設置基準では、「自ら開設原則」といって卒業要件となる124単位 を大学が自前で設置する必要があります。しかし、大学等連携推進法人の仲間内であれば、30単位までは他大学の授業を入れることができるのです。
例えば、本学が新学部をつくる際、100単位分まで自分でつくるけど、残りの24単位は連携仲間の別の大学の授業で賄うということが可能なのです。
これは以前から可能でしたが、地域アクセス確保特例制度では30単位までという上限も緩和されることになりました。仮に、極端な例ですが、卒業単位124単位のうち、60単位までをほかの大学の授業と重ねたら、自分の大学では64単位分だけ授業を持てばいいことになり、かなりコストを按分できますよね
――大学等連携推進法人をつくり、地域アクセス確保特例制度を活用するということですね。
はい。地域アクセス確保特例制度にはもう1つ、これまでになかった大きな特例もあります。それが、基幹教員要件の柔軟化です。
これは、他大学の先生を、クロスアポイントメント(教員が複数の機関・大学と雇用契約を結ぶこと)で自分の大学の先生としてカウントできるというもの。これまでも設置基準の教員数の4分の1までカウントできる決まりがありましたが、この4分の1も緩和しようということです。
大学等連携推進法人を組む大学同士で科目も先生も一定数重ねられれば、お互いにコストを按分しながら既存の学部学科を残していけることになります。
例えば、現状はA短期大学の保育学科とB大学の幼児教育学科がほぼ同じ授業をそれぞれフルでそろえているとします。この2つの大学が大学等連携推進法人をつくり、特例を受けると、お互いに教員と科目を提供しあえるので、なかなか学生が集まらない短大や大学を残せるかもしれません。机上の議論なので現場に行けばいろいろなコンフリクトがあると思いますが……。
四国では5つの国立大学が大学等連携推進法人を組んで「連携教職課程」を編成する取り組みをされています。特例を使わなくても30単位まで共同化できますから、1つの大学の先生の授業がほかの大学に適用されます。離れた大学の学生はオンラインで受けることになるのかなと思います。
誤解を生む私学助成とFランという言葉
――高等教育を受けた人材の確保は、今後の日本にとって重要な課題となっています。一方で「大学が多すぎる」「私学助成など補助金が延命策になっている」「Fラン大学は要らない」といった声もありますね。
まず「私学助成など補助金が延命策になっている」というのは誤解です。私学助成は平均して大学の年間運営予算のわずか9%です。





















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