「愛の不時着」「シュリ」にも登場!謎多き“韓国のCIA”『国家情報院』の実態とは?工作員は“ホテルで体液を採取”することも
韓国の秘密情報機関に所属するユ・ジュンウォン(ハン・ソッキュ)とイ・ジャンギル(ソン・ガンホ)が、要人暗殺を謀る北朝鮮の特殊工作部隊との戦いに挑む内容で、アクションとロマンスの要素を取り入れて空前の大ヒットとなり、2000年に日本で公開された際も話題を呼び「韓流の原点」とも言われている。
秘密情報機関のモデルとなっているのは、もちろん国情院だ。
国情院への就職希望者を増やした『IRIS』
情報機関をテーマにしたテレビドラマでは、2009年10月から12月にかけて韓国KBSで放送された『IRIS―アイリス』が有名だ。
「大韓民国国家安全局」という非公式な情報機関が存在し、情報収集活動のほかに要人暗殺も任務とし、局長は国情院のトップが兼任するという大胆な設定になっていた。
主人公は国家安全局のテロ対策要員のキム・ヒョンジュンで、人気俳優のイ・ビョンホンが演じ、平均視聴率が30%を超える人気となった。
ソウル中心部の光化門での銃撃戦シーンは、ソウル市の協力によって一帯の交通を規制して撮影されたことも話題となった。
ドラマの人気によって、国情院への就職希望者が増えたとも言われている。
このほかにも国家安全企画部(以下、安企部)時代の野党政治家に対する監視を描いた映画『偽りの隣人―ある諜報員の告白』(2020年)や、国情院のエージェントだった主人公が任務の遂行中に記憶喪失となり、記憶をなくしたまま復帰した後、自分を陥れた組織内の裏切り者を探すというドラマ『黒い太陽』(2021年)、パートで国家安全保障局に入った女性が潜入捜査官になるというコメディ映画『パートタイム・スパイ』(2017年)など、情報機関をテーマにした作品は多数ある。
日本では、外事警察をテーマにしたエンタメ作品はあるが、警察の公安部門などを正面から扱っているものは少ない。
なぜこうした差があるのかを考えると、韓国では情報機関の力が大きく、その存在が注目されることが多いため、テーマとして扱いやすいことが挙げられるだろう。
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