魚の獲りすぎで日本は過去最低…。寿司に訪れつつあるヤバすぎる事態
大阪湾ではイカナゴがほとんど獲れなくなってしまっています。イカナゴは15センチ程度まで成長する魚です。しかしながら価値があるのは写真のような稚魚です。大きくなる前の幼魚を獲り続けてしまえば成長乱獲が起きて資源は枯渇していきます。
兵庫県での2025年のイカナゴの漁獲量は63トンでした。2016年までの10年間はおおむね1~2万トン漁獲されていましたが、その後激減して今日に至ります。なお減った理由は「海水温上昇」「栄養減」「天敵増」などと報道されています。
ちなみに愛知県、三重県の伊勢・三河湾では、イカナゴが見つからずすでに10年間禁漁になっています。上記と同じような3点セットが原因だったのでしょうか。
また、東日本大震災後には漁獲されていた仙台湾や福島のイカナゴもほぼ消えてしまいました。しかし漁業者ではなく、科学的根拠に基づく漁獲枠がなく、幼魚を獲りすぎてしまったからという「本当の理由」は出てきません。
禁漁にしても漁業者が大騒ぎしないノルウェー
ちなみに資源管理が進むノルウェーでは、今年(2025年)獲ろうと思えばイカナゴを1隻で1日1000トン程度の漁獲が可能な状態であっても、持続性を考えて禁漁としました。漁獲しようと思えば楽に獲れても、予防的アプローチを適用して資源回復を待つことにしています。
水産資源を回復させる手法は「数量管理」です。稚魚(種苗)放流といった手法は取りません。ちなみにノルウェーではシシャモも同アプローチで禁漁にしました。禁漁にしても漁業者が大騒ぎすることはありません。これは「教育」面での違いが大きいです。彼らは自分で自分の首を絞めません。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら