魚の獲りすぎで日本は過去最低…。寿司に訪れつつあるヤバすぎる事態

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
デンマークのコペンハーゲンで食べた寿司(写真:筆者提供)

日本の寿司店では、「旬の魚」や「本日のおすすめ」といったお品書きが目に止まります。しかし欧州の寿司メニューでは、その日に仕入れた普段食べていない鮮魚がでてくる楽しみはほぼありません。このままでは将来的に日本の寿司の姿も変わってしまう可能性があります。

世界では日本食ブームが続いており、また人口増加もあり水産物需要は今後も増えていきます。養殖の水産物の増加がなければ供給は足りません。そこで日本で魚が獲れなくなった分は養殖で補えばよいという考え方があるかもしれません。

しかしながら世界全体の需要が増えているので、天然魚だけでなく、養殖物も年々思うように買えなくなっていきます。世界の水産物は、凸凹はあっても需給バランスから中長期的には確実に上がっていきます。それでは食べたい魚を食べ続けるにはどうすればよいのでしょうか?

魚が減り続ける日本の異常さ

国は水産基本計画を2022年に作成し、2030年までに漁獲量を444万トンに回復する方針です。ところが回復どころか毎年減少が続いています。世界で447万㎢と第6位のEEZ(排他的経済水域)を持ち、1970年代から80年代にかけて約20年間世界最大の漁獲量を誇っていた日本。

しかしながら毎年減少が続き、2021年にはEEZが日本の約半分(239万㎢)のノルウェーに生産量(漁業と養殖)で抜かれ、さらに同10分の1(48万㎢)の韓国にさえ抜かれてしまいそうな日本。次のデータを見れば、ノルウェーや韓国が微増傾向であるのに対し、日本が一方的に順位を落としている格好になっています。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事