神戸市民だけが知る、「六甲ライナー」の沿線事情 地元には欠かせない「じゃないほう」の新交通
六甲ライナーという名称は、実は公募によって付けられた愛称だ。正式な名称は「神戸新交通六甲アイランド線」という。神戸新交通は開業直後に愛称を募集するキャンペーンを展開。結果として「六甲ライナー」という名称の応募が殺到したらしい。
当時、中学生だった筆者と同じ学年の別のクラスでは、クラス全員で「六甲ライナー」と応募。抽選に選ばれたそうで、クラスの集合写真をプリントした記念のテレホンカードを神戸新交通から受け取ったという。
ある友人が当時、「六甲ライナーよりもいい名前になるよう一生懸命に考えたのに、結局そうなるなら公募の意味あるんか」と、こぼしていたのを思い出す。
建設に反対の声も、その理由は?
いまとなっては定着した六甲ライナーだが、完成するまでは建設に反対する声もあった。
川沿いとはいえ、神戸市東灘区の住宅地の中をすり抜ける経路が設定されたからだ。場所によってはマンションのベランダと、電車の窓が目と鼻の先に迫る。特に夜間などは電車の中から住宅の室内が丸見えになるとの懸念が浮上した。

六甲ライナーの魚崎駅は、住吉川の対岸にある阪神電車の駅(左奥)と改札外のペデストリアンデッキで直結。地上に下りることなく乗り換えられる(編集部撮影)
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