路面電車と違う迫力「道路に乗り入れた列車」列伝 名鉄や新潟交通、京津線など「併用軌道」の記憶
現在は路面電車タイプの車両に統一されているが、かつては併用軌道区間に大型車両が走り、その光景は福井市の特徴にもなっていた。福鉄を代表する名車のモハ200形連接車や、80形、120形、300形などの大型電車が市内の道路上を走り、その姿は迫力満点で壮観な眺めだった。
とくに「大名町ロータリー」(福井城址大名町駅)からのスイッチバックを福井駅に向かって走る姿は壮観で迫力ある光景だった。軌道区間の停留場は低床ホームであるため、大形車両はドアが開くとともに階段状のステップを下ろして乗降していた。

現在の主力は元名鉄の岐阜市内線・揖斐線などで使われた770形や美濃町線などを走った880形の連接車で、その雄姿を見るべく鉄道ファンも多く訪れている。引退した200形は「北府駅鉄道ミュージアム」の敷地内で美しい往年の姿で保存されている。
急勾配の路面を走った京阪京津線
かつてと比べれば併用軌道の区間は大幅に減ったものの、現在も昔と違う迫力があるのが京阪電鉄の京津線だ。もともとは三条―浜大津間11.0kmの路線で、一般の鉄道としては小ぶりながら路面電車タイプではない高床の2両連結の電車が併用軌道を走っていた。


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