ほぼすべてを破壊できる「ドンキーコング バナンザ」Switch 2のビッグタイトルとして期待される一方、マリオほどの人気を獲得できるかが課題

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さらには変身能力もあり、シマウマになって素早く走ったり、ダチョウになって空を滑空したりと、ゲームを進めるたびに遊びの幅が広がっていくようだ。

作品の方向性としては、2017年に発売された『スーパーマリオ オデッセイ』が近いと思われる。あちらの作品はマリオがさまざまな変身能力を活用してパワームーンを探し回るといった内容だった。『ドンキーコング バナンザ』はそれをよりパワーアップさせ、破壊の楽しさを追加したものといえそうだ。

ドンキーコングの弱さを克服できるか

人気がないわけではないが、マリオほどの格はないドンキーコング。ついに並ぶことができるだろうか(画像:YouTubeよりキャプチャー)

『ドンキーコング バナンザ』は間違いなく3Dアクションゲームとして進化しているだろうし、期待どおりの内容であれば高く評価されるだろう。しかし、懸念点もある。それはドンキーコングが主人公であるところだ。

任天堂のゲーム関連情報が発表されるといつもSNSはお祭り騒ぎになる。実際、今回もX(旧Twitter)上で大きな話題になり、「バナンザ」という単語がトレンドにランクインしていた。

ただし日本では、任天堂のほかの人気タイトル、『ゼルダの伝説』や『スーパーマリオ』などと比較すると盛り上がりは控えめである。前述のようにドンキーコングが主役の完全新作があまり出ていなかったこともあるだろうし、マリオと比較すればドンキーコングは人気2番手くらいのキャラクターになることも要因だろう。逆に、北米では本作がだいぶ注目を集めているようで、地域によってドンキーコングに対する温度差もあるようだ。

当然ながら、発売前のゲームのおもしろさはうまく伝わらない。ゆえにビジュアルやキャラクターで人を引き付けるのだが、ドンキーコングは任天堂の大人気キャラと比較すれば力不足なのかもしれない。

とはいえ、『ドンキーコング バナンザ』がものすごくおもしろいゲームであるのならば、その立場は一気に逆転するだろう。マリオが人気なのはそのビジュアルが人気だからというよりも、おもしろいゲームがたくさんあるからであって、作品の魅力がキャラクターの魅力に転化することがあるのだ。

はたしてドンキーコングはNintendo Switch 2をより牽引し、マリオの壁をぶち破り任天堂の顔となることができるだろうか。

渡邉 卓也 ゲームライター

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わたなべ たくや / Takuya Watanabe

いわゆるテレビゲームを専門にコラム・評論などの記事を書くライター。大学卒業後はサラリーマンになったが、満足にゲームを遊べない環境にいらだちを覚えて転身。さまざまなメディアにゲーム関連の記事を執筆。駄作に対して厳しく書いてしまうことでも知られる。

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