59歳で香川から「東京移住」、夫は”歌手オーディション”に合格し配信デビュー決定、妻は”ルーブルのアートフェア”に出品で≪人生が一変≫

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法子さんは今、アーティスト活動をしながら週2回、近くのショッピングモールのレストランでアルバイトもしている。

「この2回だけは外で働き、あとは自宅で絵を描いています。だいたい自分の部屋で描くことが多いですが、夫や息子がいないときはリビングで描くこともあります。もっとアート活動できるようになったら広い部屋が欲しいです」

「失敗しても、やらずに後悔するよりマシ」

こうして第二の人生を邁進中の夫妻。息子たちも今では2人の挑戦を全面的に応援している。「ルーブルの展示会にも一緒に来てくれました。実は私が少しフランス語を話せることも息子たちは最近知って驚いていました(笑)」(法子さん)。

昌樹さんも振り返る。「東京に出ると言ったとき、多くの人が反対しました。でも僕らは、やらずに後悔するよりも、挑戦してみたかったんです。息子も僕がオーディションに合格したときは反対していましたが、その時は『俺には時間がない』と話し、最後は納得してくれました。やりたいことができる期間は短いかもしれませんが、その分濃くやりたいです」

昌樹さんも法子さんも「本当に東京に来てよかった。東京に移住して人生が変わった」と口をそろえる。

仲山夫妻の第二の人生は、東京でまだスタートしたばかり。自分らしい表現活動で人を感動させるという共通の大目標に向かって突き進むつもりだ。

東京“老後”移住
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岩崎 貴行 ジャーナリスト・文筆家

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いわさき たかゆき / Takayuki Iwasaki

1979年埼玉県生まれ。2003年早稲田大学政治経済学部卒業、同年日本経済新聞社に入社。政治部、金沢支局、社会部を経て、2013~2020年文化部で音楽(ジャズ・クラシックほか)や文芸などを担当。さいたま支局キャップ、地域報道センター次長も務めた。2024年9月に同社を退職し、同年10月から出版社勤務。専門は音楽を中心とする芸術文化で、音楽雑誌やネットメディアなどへの寄稿多数。東日本大震災、福島第1原発事故などの取材に関わった経験から、環境問題、地域振興などへの関心も高い。

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