59歳で香川から「東京移住」、夫は”歌手オーディション”に合格し配信デビュー決定、妻は”ルーブルのアートフェア”に出品で≪人生が一変≫

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一方の昌樹さんも、東京への移住を機にミュージシャンになる夢に向けて動き出した。東京では自営の運送業をやりながら、車の中で歌の練習する日々。地元のカラオケサークルに入り、サークルの情報発信用として自身の歌をYouTubeで発信するようになった。すると、サークルの仲間が昌樹さんの実力を認め、「癒やされる」「応援したい」と言ってくれるようになった。

2024年には年齢制限のないオーディションを発見。動画審査から最終審査まで突破し、著名レコード会社の制作陣がオリジナル楽曲を用意、配信デビューの話まで進んでいるという。「若い人向けのオーディションはほとんど無理。でもようやくチャンスが掴めました。これでミュージシャンとしての第一歩を踏み出せそうです」(昌樹さん)

法子さんも最初は夫の挑戦に驚いたという。

「夫の歌なんて家族で20年くらい前にカラオケで少し聞いた程度でしたから。私は当時のイメージしかなかったので『歌がうまい人なんて世の中にたくさんいる』と思っていました。でも夫の歌を聴いて感動し『もっと多くの人に聴いてほしい』と心から思えました」

そして法子さんは、自身の絵が売れた収益の一部を夫の音楽活動資金に使うことも快諾した。「妻を俺のファンにするくらいにしないと!と思っていたので嬉しかったです」(昌樹さん)

自宅マンションの一室を防音室に

昌樹さんは自宅マンション内の2畳強の部屋を防音室に改造し、今年5月に完成した。昌樹さんは「僕らはおもちゃ屋経営の後、後見人の社長が経営していた看板屋でイラストやデザインなどを18年くらい続けました。妻はその間もやりたいことができなかったですが、東京に来てようやくできるようになりました」と話す。

(写真:仲山昌樹さん提供)
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