共通点探しは逆効果? 初対面でNGな「世代・出身地トーク」の落とし穴
自分が「アナログ世代」と思っていたら、相手は最新の技術を取り入れているかもしれない。同じ関西でも京都と大阪、兵庫をひとくくりにはできない。関西人は全員、阪神タイガースが好きだと思ったら大間違いだ。
もし相手と仲良くなるために世代や出身地トークを取り入れるなら、
というふうに、それをきっかけに自分や相手の話をして、互いの価値観を深掘りするのがいい。共通項を見つけるためのトークはひまつぶしにしかならないのだ。
「自虐ネタ」で許せるライン
親しくなれそうで、相手と距離が近づかないのが世代トークなら、年齢の「自虐ネタ」は、仲良くなるとっかかりになることがある。世界標準のコミュニケーションでもよく、ネタとして使われるのだ。
「最近、物忘れがひどい」「涙もろくなった」「子どもに強気なのに孫には弱い」といった、年齢あるあるネタは、
といった理由で有効だ。
容姿に関する自虐ネタは相手が共感を示せない、突っ込みにくいといった理由で、気を付けたほうがいい(ハラスメントになることも)。しかし、年齢の自虐ネタは、スピーチや初対面の会話でもよく使われる、王道ネタでもある。
相手が自虐ネタを披露したら、笑ってもいいし、「そんなことないですよ」と否定するのも、「私もですよ」と共感するのもあり。
「物忘れがひどいと言いますが、現場の社員と日々話をしてたくさんインプットされていると聞きました」というふうに、合いの手を入れるきっかけとなり、相手と近づくこともできる。
気を付けなければいけないのは、個人的な自虐のつもりで、「おじさん」「おばさん」「昭和人間」というふうに、グループでくくってしまうことだ。とたんに、へりくだりのニュアンスが出てしまう。若さや老いの共通認識があったとしても、世代間で優劣をつける必要はない。
ちなみに、「日本人の自虐ネタ」も気を付けたほうがいい。海外の人に、「私は日本人なのでワーカホリック(仕事中毒)です」と言えば、「勤勉だと自慢している」ととられることもある。
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