人類史上1位&2位の大富豪はともにアフリカ出身!?【世界の富豪史】イーロン・マスクが破った「人類史上最も裕福な男」とは
西アフリカでは金が豊富にとれた一方で、塩が貴重でした。その金の豊富さ・塩の貴重さは、取引で同じ重さの塩と金とがそのまま交換されたともいわれるほどです! サハラをこえて運ばれた西アフリカ産の金は、地中海沿岸などに供給され、ヨーロッパにも流入しました。
金をばらまいた王様「マンサ・ムーサ」
そのガーナ王国ですが、11世紀に、北アフリカのムラービト朝という王朝の攻撃を受けて衰退しました。ガーナ王国が衰退したあと、これにかわって13世紀におこったのがマリ王国です 。
現在の西アフリカにもマリ共和国という国があります。かつてのマリ王国と現在のマリ共和国とは直接の関係はありませんが、現在のマリ共和国も、(ガーナ共和国がガーナ王国の繁栄にあやかった国名になっているのと同様)マリ王国の繁栄にあやかって名付けられました。
このマリ王国を治めた王のひとりこそ、(一説によれば)約700年間人類史上最もお金持ちであったとされるマンサ・ムーサです。それだけ西アフリカでは金がたくさん採れたというわけです。
ちなみにマリ王国はイスラーム教を受け入れた国で、マンサ・ムーサもムスリム(イスラーム教徒)でした。彼には、イスラーム教の聖地メッカに巡礼したとき、その道中のカイロで金を大量にばらまいたため、カイロで金の価値が大幅に下落してしまったというエピソードがあります。かつての人類史上最もお金持ちであるマンサ・ムーサらしいエピソードですね! なお彼が在位していた14世紀にマリ王国は最盛期を迎えています(その後、衰退)。
その後、15世紀から世界はいわゆる「大航海時代」という時代を迎えます。ヨーロッパ勢力が、アジアを目指して積極的に航海を展開するのです。ただ同時にこの航海はアフリカ内陸の金を目指したものでもありました。
すでに中世ヨーロッパにはサハラ縦断交易を通じて西アフリカ由来の金が大量に流入しており、それがヨーロッパ経済を活性化させていました。この金に大きな関心を持っていたヨーロッパ勢力は、海路で西アフリカ沿岸にやってきて取引をするようになったのです。
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